1。熱乱流における普遍的法則性の検証 これまでの準備実験で見つかった境界層の逆転現象や温度ゆらぎスペクトラムの異常をさらに広いレーリー数にわたって計測するため、新しい実験装置を製作し、液体金属でプラントル数が小さい水銀800Kgを使用し、低プラントル数流体では世界最高のレーリー数の乱流状態を実現した。具体的な成果は以下の通りである。 (a)レーリー数で10^5〜10^<11>の範囲をカバーできる実験装置を製作した。 (b)熱乱流における境界層の構造を移動センサーにより測定し、低プラント数流体においては、熱境界層と速度境界層の位置関係が高プラントル数の場合に比べて逆転していることを発見した。 (c)二つの境界層の厚さのレーリー数に関するスケーリング指数は一致しており、マッチングが達成されている。また、温度のゆらぎ信号の様々の統計量の空間プロファイルは、レーリー数によらない普遍的な形にスケールされることが分かった。 2。培養神経系における神経集団発火の時間構造 (a)ラットの胎児の大脳皮質ニューロンの分散培養を行ない、Fluo-3などのカルシウム感受性色素を用いて、集団的な自発発火現象を観測することに成功した。 (b)還流溶液のMg濃度を変化させ、自発発火が促進される条件を調べた。 (c)ガラス基板のパターン電極上で分散培養を行い、64個の電極を通して暖気生理測定や電気刺激の影響を実現する準備が整った。
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