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1999 年度 実績報告書

電気的手法による火山の場とマグマの探査(有珠山,三宅島,北海道駒ヶ岳)

研究課題

研究課題/領域番号 09440155
研究機関北海道大学

研究代表者

西田 泰典  北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60000874)

研究分担者 鍵山 恒臣  東京大学, 地震研究所, 助教授 (50126025)
田中 良和  京都大学, 大学院理学研究科, 教授 (00025420)
笹井 洋一  東京大学, 地震研究所, 助教授 (20012924)
小川 康雄  工業技術院, 地質調査所, 主任研究官 (10334525)
橋本 武志  京都大学, 大学院理学研究科, 助手 (70283588)
キーワードマグマ探査 / マグネトテルリック観測 / 比抵抗構造 / 自然電位 / 熱水対流 / 流動電位 / 北海道駒ヶ岳 / 三宅島火山
研究概要

北海道駒ヶ岳においてマグネトテルリック観測を行い,山体の比抵抗構造探査を行った.結果は以下のとうりである.1)山体浅部は火山堆積物(特に溶結凝灰岩)の影響で,約1000ohm-mの高比抵抗値をもち,その下部に数ohm-mの低比抵抗を示す第2層が存在する.第1層の厚さは約100mである.2)火口原内では,1)の特徴に加え,1942年噴火で出来た1.8kmにおよぶ大亀裂に沿って数100ohm-mの相対的低比抵抗層がみられる.噴気活動にともなう火口原堆積物の変質作用がその原因として挙げられる.3)低比抵抗の第2層に引き続き,第3層目に高比抵抗基盤が現れる.その深度は約1kmで,比抵抗値は約100ohm-mである.
北海道駒ヶ岳の火口原内において,1998年10月の小噴火直後から,火山活動と地下熱水対流系の消長との関係を調べる目的で自然電位の連続観測を行ってきた.その結果,噴火以後の時間経過につれ自然電位異常の振幅が現象する傾向がみられた.このことは,噴火時に励起された熱水対流の衰弱過程をとらえたと解釈できる.しかし自然電位の一般的な季節変動の一部を観測した可能性もあるため,少なくとも2シーズンにわたるデータを蓄積するべく観測を継続中である.
三宅島火山において自然電位の補足測定を行って,全島規模のマッピングを完了した.今まで得られた結果,すなわち1)火口原を中心とした800mVに及ぶ正異常,2)北北東および南南西山腹の各々200mVと100mVの負の異常の特徴的分布形態は変わらない.負異常の出現域から浸透した雨水が,高温マグマまたはガスによって温められ,再び中央火口にむけて上昇して正の異常を作ったと解釈され,大規模な熱水対流系の存在が明らかになった.この異議は大きく,マグマの冷却過程を考える上で重要である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 谷元健剛: "北海道駒ヶ岳における火山電磁気学的研究(第2報)―自然電位連続観測―"Conductivity Anomaly 研究会論文集. (印刷中). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2023-01-05  

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