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1998 年度 実績報告書

ダイヤモンド内部組織と包有物の相対的解析研究

研究課題

研究課題/領域番号 09440181
研究機関筑波大学

研究代表者

末野 重穂  筑波大学, 地球科学系, 教授 (30110513)

研究分担者 黒沢 正紀  筑波大学, 地球科学系, 講師 (50272141)
加藤 工  筑波大学, 地球科学系, 助教授 (90214379)
キーワードダイヤモンド / 化学研磨 / 包有物 / 微量元素分析 / PIXE / LAM-ICP-MS / 高温研磨
研究概要

「目的」
(1) ダイヤモンド中に存在する複数個の包有物を、新たに開発する高温化学研磨法によって、ダイヤモンド表面に順次露出させる。
(2) それらの包有物の3次元的位置関係を記録しつつ、各包有物の化学組成、特に微量元素成分、及び結晶構造を分析する。
「成果」
(1) ダイヤモンドと鉄の高温・真空における化学反応を利用したダイヤモンドを化学研磨法の開発に成功した。
(2) 露出させた微小な包有物鉱物の微量成分、結晶構造の解析を行うための研究手法として、次のような研究手法の開発を試み、ほぼ完成させた。
(a) マイクロビームPIXEの開発:数年前から取り掛かっていた地球科学的試料のためのPIXEシステムが完成し、ppmオーダーの微量元素の分析を20μm径のプロントビームによって分析することが可能となった。包有物の位置が表面に近いときには、露出させることなしでも定量分析が可能である。
(b) LAM-ICP-MSの開発:個体試料表面に1/4波長のYAGレーザービームを照射し、そこか蒸発・破砕された試料粉末をICP-MSでプラズマ化して質量分析する。微小領域から微量(ppm)から超微量(ppb-ppt)にいたる全元素をミクロンサイズの空間分解能で分析する手法で、ほぼ完成した。
(c) Laue法による微小結晶構造解析:高エネルギー加速器研究機構の大隅教授の開発した構造解析手法で、その特徴として(1)サブミクロンの微粒単結晶試料の解析、(2)試料を不動のまま回折X線データをえられる。ダイヤモンド中の包有物の構造解析には(2)の特徴を活かすことが出来る。現在はダイヤモンドから取り出した包有物で大型のエポキシブロックに埋まったままの試料の解析を行い成功した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Sueno,S: "Low luminescence measurement of diamond" Annual Report-1994-Tandem-Accelerator Center Univ.of Tsukuba. 62. 106 (1995)

  • [文献書誌] Wang,W.: "Discovery of NaPx inclusion in diamonds, posstble transition zone origin." Mineralogical Journal. 18. 1-8 (1996)

  • [文献書誌] Kurosawa,M.: "Patterns in the hydrogen and trace element compositions of mantle olivines" Physics and Chemistry of Minerals. 24. 385-395 (1997)

  • [文献書誌] 黒沢正紀: "マイクロPIXEのためのサンプルチャンバーの開発" 放射線. 23-4. 31-38 (1997)

  • [文献書誌] Kurosawa,M.: "Development of a new sample chamber for proton microprobe analysis of Mineral samples" Nuclear Instruments and Methods in Physcs Research. B142. 599-605 (1998)

  • [文献書誌] 末野,重穂: "ダイヤモンド化学研磨のための高温真空研磨装置" 筑波大学工作センターニュース. No.4. 3-7 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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