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1998 年度 実績報告書

始原的エイコンドライト隕石の同位体年代学研究

研究課題

研究課題/領域番号 09440192
研究機関神戸大学

研究代表者

中村 昇  神戸大学, 理学部, 教授 (90030791)

研究分担者 三沢 啓司  国立極地研究所, 助教授 (70212230)
キーワード始原的エコンドライト / 火成岩質異質岩片 / タイムスケール / アイソクロン / Sm-Nd 年代 / Rb-Sr 年代 / 始原的隕石 / 隕石母天体
研究概要

太陽系初期の隕石母天体の分化過程、特に大成作用の微量化学組成とタイムスケールをさぐるために、本研究ではコンドライトとエイコンドライトの特徴を兼ね備えた始原的エイコンドライトに焦点を当てて精密微量同位体分析法の確立とその応用を検討した。
すなわち、1)Sm-Nd法、Rb-Sr法、及びMn-Cr法確立のための実験環境(クリーンルームにおける化学処理法、精密質量分析のためのコンピュータシステム)の整備、2)同位体標準試料による超微量同位体分析法の確立、3)始原的隕石、始原的陽石中の火成岩質インクルージョンの同位体、微量元素の分析、4)その他大成作用における微量化学組成や同位体の変質過程の関連で興味のある分化隕石(Shergottiteなど)の分析を目的として研究を進めた。
目的の1)及び2)および4)については、ほぼ当初の目的と計画に近い成果が達成され、学会発表と一部は論文発表をした。特にネオジム同位体については、従来数ナノグラムが同位体分析の限度とされてきたが、最近までに〜1ナノ・グラムサイズの分析がほぼ可能となった。今後微少試料の始原的エイコンドライトの分析がかなり容易になった。また、Mn-Cr同位体についても標準岩石と一部隕石の分析も達成し、今後系統的な隕石の分析ができる可能性がでてきた。以上のように、本研究では、超微量同位体分析の精密化に重点を置いてきたので、貴重な始原的エイコンドライト試料の分析については、かなり慎重を期したため、目標としていた3)の達成については、研究の途中の段階である。しかし分析法の基本となる部分は達成しており、今後数ヶ月〜1年では大筋において目標が達成できる見通しである。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Kojima et al.: "Consortium studies of five Antarctic Rumuruti chondrites" Antarctic Meteorites. XXIII. 54-57 (1998)

  • [文献書誌] Morikawa et al.: "Rb-Sr isotopic systematics and REE-pattern of the Y-793605 Iherzolitic Shergotte" Antarctic Meteorites. XXIII. 91-92 (1998)

  • [文献書誌] Misawa et al.: "U-Th-Pb isotopic systematics of Lherzolitic Shergottite Yamato-793605" Antarctic Meteorite Research. 10. 95-108 (1997)

  • [文献書誌] 中村昇: "火星隕石の科学組成と年代" 月刊地球 特集号「火星隕石と生命」. 19. 426-438 (1997)

  • [文献書誌] Morikawa & Nakamura: "Silicate melt migration in the Acapulco-Lodranite source inferred from alkali and REE abundances" Meteoritics & Planetary Science. 32. A94-A94 (1997)

  • [文献書誌] 中村昇: "希土類の科学 第11章 宇宙科学における希土類(8p分担執筆)" 化学同人(足立吟也編), 498 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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