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2000 年度 実績報告書

広帯域超音波による生体機能物質と溶媒の相互作用に関する特性評価の実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09440202
研究機関佐賀大学

研究代表者

西河 貞捷  佐賀大学, 理工学部, 教授 (40039293)

キーワード超音波 / 化学緩和 / 水構造 / プロトン転移 / 同位体効果 / 高分子効果 / シクロデキストリン
研究概要

1.アミン重水溶液の超音波緩和現象のまとめを行うために、ペンチルアミンの重水溶液について測定を行い、プロトン転位反応とイオン化していないアミン分子の会合解離反応の速度論的熱力学的諸量を決定した。また会合体の存在を明らかにする目的でNMRのケミカルシフトを決定し、臨界ミセル濃度に対応する濃度を求め、超音波吸収測定結果と一致することが分かった。その結果を軽水の場合と比較検討し、同位体効果を調べた。
2.プロトン転移反応に及ぼす高分子効果の測定実験を行い、ポロビニルアルコールが存在すると反応が加速される現象を見出した。この現象の高分子重合度依存性も検討した結果、高分子鎖のまわりの水構造が発達し、反応物の移動度が増大することが判明した。現在報告論文としてまとめつつある。
3.シクロデキストリン(ホスト)とアミノ酸(ゲスト)水溶液の超音波吸収の測定より、緩和現象を見出した。その緩和の原因が複合体形成崩壊によるものであることを明らかにし、ゲストの分子構造とホストの機能との関連を調べた。その結果、アルコールをゲストとする場合と同様に複合体の安定性はホストからゲストが放出される速度によってほとんど決まることが判明した。現在この結果について論文をまとめ投稿中である。
4.シクロデキストリンの分子認識に及ぼすイオン効果を検討している。ゲストにカルボン酸を用い電離状態を変化させながら速度論的諸量を決定した。また酸のプロトン転移反応も調べた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] S.Nishikawa and T.Ugawa: "Complexation Kinetics for Cyclodextrin and Nonelectrolytes by Ultrasonic Relaxation Methods"J.Phys.Chem.A. 104・13. 2914-2118 (2000)

  • [文献書誌] H.Huang and S.Nishikawa: "Ultrasonic Absorption Spectra in Aqueous Solutions of Alkylamines"J.Phys.Chem.A. 104・25. 5910-5915 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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