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1997 年度 実績報告書

超高速画像観測法による化学反応の可視化

研究課題

研究課題/領域番号 09440208
研究機関岡崎国立共同研究機構

研究代表者

鈴木 俊法  岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助教授 (10192618)

キーワードレーザー / 化学反応 / 画像観測 / RRKM理論
研究概要

フェムト秒レーザーと画像観測法を組み合わせて、活性遊離基の単一分子分解速度を初めて測定した。塩化アセチルの紫外光解離により、アセチルラジカルを生成すると共に、その内部状態を励起し、生成したアセチルラジカルを運動量及びエネルギー保存則を用いて空間的に分離した。則ち、内部エネルギーの大きなアセチルラジカルは運動エネルギーを持つことができないため空間的に拡散せず、内部エネルギーの小さなアセチルは遠くまで拡散する。これにより。エネルギー選択されたアセチルラジカルが空間に生成することになる。さらに、フェムト秒レーザーを用いpump-probe法によって、これらのラジカルの分解速度を求めた。求められた速度は、Rice-Ramsperger-Kassel-Marcus理論の予測よりも一桁ほど反応速度が遅く、非統計的な反応を示していることが明らかになった。その非統計性の原因は、振動の非調和性あるいは、反応障壁の高さの見積もりにおける誤りなどのありふれた原因には帰着されず、むしろ振動モード間、あるいは回転と振動間のエネルギー移動に何らかの動力学的な制限が存在するためと結論される。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] K.Tonokura et al.: "C-Cl bond rupture in ultraviolet photodissociation of Vinyl Chloride" J.Phys.Chem.A. 101. 7754-7764 (1997)

  • [文献書誌] T.Shibata et al.: "Dissociaton of metastable CH_3CO radical observed by subpscosecond time-clocked imaging" J.Phys.Chem.A. (in press).

  • [文献書誌] H.Katayanagi et al.: "C-Br bond rupture in 193nm photodissociation of Vinyl Bromide" Chem.Phys.(in press).

  • [文献書誌] Y.Mo et al.: "Quantal and semiclassical analysis of vecton correlation in molecular photodissociation" J.Chem.Phys.(in press).

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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