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1999 年度 実績報告書

DNAのキラリティーを利用したDNA-リガンド相互作用の研究

研究課題

研究課題/領域番号 09440225
研究機関東京大学

研究代表者

黒田 玲子  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (90186552)

キーワードDNA-リガンド相互作用 / 誘起CDスペクトル
研究概要

DNAリガンドによる塩基配列認識機構の解明は、遺伝子発現など生命現象の根幹に関わる重要な課題である。われわれはDNA-リガンド相互作用を分子・原子レベルで理解するために低分子量金属錯体を研究対象とし、特にキラリティーに着目して研究を行ってきた。アキラルなポルフィリン錯体がキラルなDNAに結合するとCD(Circular dichroism)が誘起される。これまでの研究で、ポルフィリン錯体は、major groove binding,minor groove binding,intercalationなど結合モードにより異なった誘起CDスペクトルを示し、CDスペクトルから結合様式が帰属できることを明らかにしてきたが、これを定量的解析に発展させている。DNA-ligand相互作用に複数の様式が同時に存在する場合には、蛍光,紫外可視スペクトル等から固有結合定数、結合サイト数を求める方法論は未だ確立されているとは言い難い。スペクトルの規格化法を変えることで、複数の相互作用の様式のそれぞれに対応する強度が線型にスペクトルに反映する事が明らかになり、現在スペクトルの四則演算でそれぞれの結合作用様式に対応する様式毎のスペクトルに分解し、逆にこの分解したスペクトルを用いて、実験データーのシュミレーションを線形最小2乗法を用いて行っている。これと平行して、porphineのmeso位から伸ばした側鎖にDNAと相互作用するligandをconjugateし、ポルフィリンをプローブとした誘起CDスペクトルを測定することで、それらligandのDNAに対する結合能、塩基配列選択性を定量的に評価することを目標とした研究を行っている。現在、側鎖の合成及ぴカップリング法の検討、解析ソフトの開発を行っている。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] R.Kuroda: "CD Spectra of Solid-State Samples"Chirality. (in press).

  • [文献書誌] M.Benedetti: "Induced CD on the d-d Transitions of Square Planar MS_4 Chromohoric Groups of Ni(II) Complexes with Enantiomeric Dithiophosphate Ligands"Enantiomer. 4. 57-61 (1999)

  • [文献書誌] K.Umeumra: "AFM Characterization of Single-Strand-Specific Endonuclease Activity on Linear DNA"Nucleic Acids Research. (in press).

  • [文献書誌] K.Ninomiya: "Novel GG-specific DNA Photocleavers : p-Cyanobenzamide-Tethiazole Derivatives"Nucleic Acids Symp. Ser.. 42. 255-256 (1999)

  • [文献書誌] A. Saito: "Design and Synthesis of a New Type of Modified Nucleoside for Triple Helix-Mediated Adenine-Thymine BP Recognition"Tetrahedron Lett.. 40. 4837-4840 (1999)

  • [文献書誌] K. Umemura: "Imaging the RecA-DNA Complex by Atomic Force Microscopy"Nucleic Acids Symp. Ser.. 42. 235-236 (1999)

  • [文献書誌] R. Kuroda: "John Wiley & Sons, Inc."Solid-State CD : Application to Inorganic and Organic Chemistry (in press).

  • [文献書誌] R. Kuroda: "John Wiley & Sons, Inc."Circular Dichroism of Inorganic Complexes : Interpretation and Applications (in press).

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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