研究課題/領域番号 |
09440250
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
大橋 弘三郎 茨城大学, 理学部, 教授 (60007763)
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研究分担者 |
折山 剛 茨城大学, 理学部, 助教授 (90185687)
井村 久則 茨城大学, 理学部, 教授 (60142923)
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キーワード | Exthaction / Supercritical fluid / carbon dioxide / Gallium / 8-quinolinal |
研究概要 |
金属イオンのキレート配位子によるCO_2超臨界流体への効率的抽出分離系の構築には、抽出試薬の水-CO_2超臨界流体間の分配平衡及び錯体の抽出平衡に関するデータの集積は極めて重要かつ不可欠である。本研究で得られた成果は、以下の3点である。(1)CO_2超臨界流体を媒体とする金属イオンの抽出試薬として、新規な長鎖8-キノリノール誘導体として2-メチル-5-エトキシメチル-8-キノリノール(HMO_2Q)、2-メチル-5-ブチルオキシメチル-8-キノリノール(HMO_4Q)、2-メチル-7-(2-メチル-2-プロピル)-8-キノリノール、2-メチル-7-(1-フェニル-2-プロピル)-8-キノリノールを合成した。(2)抽出試薬の水-CO_2超臨界流体間の分配平衡定数の決定には、高圧、高温下での抽出セル、吸光度測定用の耐圧セルおよび抽出物を平衡系を乱すことなく分離回収する装置リストリクターから成る反応装置システムを組み立てた。(3)水-CO_2超臨界間の分配定数の決定において、水相のpHを一定に調整し、かつ正確に測定する必要がある。しかし、CO_2は高圧下では水相にかなり溶解し、pH4以下では水相のpHを一定に保つことは困難なため、pH4以上での分配比を得ることが困難である。ところが、水溶液中での酸解離定数とpH4以下での長鎖8-キノリノール誘導体の水-CO_2超臨界間の分配比より、水CO2超臨界間の分配定数の決定が可能となる。従って、新規な長鎖8-キノリノール誘導体の水溶液中での酸解離定数と分配定数の決定を検討中である。
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