研究課題/領域番号 |
09440263
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
長田 敏行 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (10012519)
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研究分担者 |
石田 さらみ 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (20282725)
高橋 陽介 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (90183855)
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キーワード | オーキシン / イオンチャンネル / 出芽コウボ / 2ハイブリッドシシステム / タンパク質キナーゼC / 信号伝達 |
研究概要 |
オーキシンにより誘導される植物細胞の細胞分裂誘導過程に発現する遺伝子として単離されたarcAは、Gタンパク質のβ-サブユニット様の構造を持ち、広義のWD-40タンパク質に属する。ところが、WD-40の中でも特にタンパク質キナーゼC(PKC)の受容体(RACK1)の植物ホモローグであることが判明したが、問題は植物のPKCが未だ同定されていない事である。そこで、本年度の目標としては、(1)arcAタンパク質は、活性化PKCの受容体(RACK1ホモログ)として機能することが予想されるが、未だに植物でのPKCが未同定であることから、この植物では未知のPKCの単離・同定と、(2)カリウムイオンチャンネルのβ-サブユニットとしての機能的証明、(3)arcAタンパク質の機能をイ-ストの突然変異を用いて行うこと、を掲げたが、それらについての進歩状況は以下の通りである。 1.については、日本にも動物細胞のPKCの専門家がいることがわかったので、コンタクトを取りながら、arcAと特異的に作用する候補者をイ-ストの2ハイブリッドシステムで調べる準備が整ったところである。 2.については、同定されているカリウムイオンチャンネルのβ-サブユニットが実際に細胞内で機能していることを証明するために、β-サブユニットとα-サブユニットそれぞれのメッセージをアフリカツメガエルの卵細胞へマイクロインジェクションして、カリウムイオンチャンネルの制御に働いているかを確認することを行ったが、シロイヌナズナのα-サブユニットをコードする遺伝子は相互作用しないと判断された。 3.イ-ストのarcAホモローグが同定されたので、イ-ストでの機能発現から植物での機能を推定することが可能となった。
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