研究概要 |
エンド型キシログルカン転移酵素(EXGT)のキシログルカン分子間のつなぎ換え反応をin vivoにおいて実証するため、フルオレッセインにより蛍光標識したキシログルカンオリゴ糖を合成し、これを蛍光プローブすることによりEXGTのつなぎ換え反応を細胞レベルで確認した。また、この方法を用いて、EXGTのアンチセンス及びセンスRNAを過剰に発現した形質転換細胞おける反応活性の増減を視覚的に評価することに成功した(Ito and Nishitani 1999,Plant Cell Physiol. 40,1172-1176)。また、このようなEXGTのつなぎ換え反応がいつ、どこで行われているか明らかにするため、EXGTの局在及び輸送経路を、間接蛍光抗体法とEXGT-GFP(Green Fluorescent Protein)融合タンパク質を用いて解析した。その結果、EXGTは細胞が伸長する間期には小胞体-ゴルジ体輸送経路を経て細胞璧へ分泌され、分裂期においては細胞壁が新たに構築される細胞板に輸送されていることが明らかになった。次にEXGT遺伝子群の形態形成等における役割を明確にするために、T-DNAの挿入によりEXGT遺伝子ファミリーに属する遺伝子が欠損しているシロイヌナズナの突然変異体をPCRとサザンハイブリダイゼーション法でスクリーニングした。その結果、EXGT遺伝子ファミリーに属するEXGT-A2,XTR4,XTR15が欠損した突然変異体を選抜することに成功した.
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