研究概要 |
マイクロボディ酵素としてacyl CoA synthetaseのcDNAクローニングを行い,その構造解析からその酵素の一次構造を明らかにするとともに,immunoblot及びNorthern blot解析により,マイクロボディの機能転換がマイクロボデイ酵素遺伝子の転写レベルのみで制御されているのではなく,転写後も調節をうけていることを明らかにした。マイクロボディ酵素hydroxypyruvate reductaseと葉緑体に局在するascorbate peroxidaseがオルタナティブスプライシングによって2種類の異なる蛋白質として合成されることを既に明らかにしている。このオルタナティブスプライシングは光により制御を受けていることを初めて明らかにした。この光制御の解明を目指して、スプライシングのトランス因子であるSRタンパク質のcDNAクローニング及びその発現調節を検討した。カボチャ子葉より2種類のSRタンパク質cDNAが単離され、その細胞内局在性及び強制発現形質転換植物の解析を進めている。さらに、マイクロボディ機能欠損変異株をスクリーニングするため緑葉パーオキシゾームの機能として光呼吸に着目した。光呼吸の阻害により誘導される光阻害を指標とした新しいスクリーニング法を確立し、タギングライン及びEMS処理シロイヌナズナからいくつかの変異株をスクリーニングし、その性質を調べている。
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