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1999 年度 実績報告書

波長多重メモリ用量子ドット材料の研究

研究課題

研究課題/領域番号 09450001
研究機関北海道大学

研究代表者

武藤 俊一  北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00114900)

研究分担者 杉山 芳弘  富士通研究所株式会社, 機能デバイス研究部, 主任研究員
横山 直樹  富士通研究所株式会社, 基盤技術研究所, 主席研究員
白峰 賢一  北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10241358)
キーワード波長多重 / 光メモリー / 量子ドット / スケール関数 / スケール則 / 多層化 / 転位
研究概要

1.InAs量子ドットの形成とスケール関数による形成機構の評価: GaAs基板上にStranski-Krastanow(S-K)モードにより作製されるInAs量子ドットについて、そのサイズのバラツキを利用した波長多重の光メモリの実現を目指している。このために、量子ドットの平均サイズおよびサイズ分布が重要なパラメータである。成長メカニズムの知見を得、デバイス化のための基礎データを得るためにInAs量子ドットの作製とスケール関数の評価を昨年度に引き続き行った。
昨年度は基板温度490℃でMBEにより成長したInAs量子ドットにおいてサイズ分布およびドット位置の空間分布のスケール関数を見出した。今年度は、さらにスケール関数の温度依存性を調べた。基板温度が490℃から540℃までは、サイズ分布のスケール関数には顕著な変化が認められない。空間分布もほぼ不変である。これに対し、550℃ではサイズ分布、空間分布ともに全く異なる様相を示すことが分かった。さらに、基板温度560℃では量子サイズのドットが消滅することが分かった。550℃以上ではInの再蒸発の可能性が高く、成長機構がより低温とは大きく異なることが予測される。したがって、再蒸発が関与しない基板温度490℃から540℃までの広い範囲に亘って同じスケール則に従うことが分かった。本質的に490℃と同じ単純な成長機構に支配されていることを意味し、スケール則の普遍性が更に確かなものとなった。
2.InAs量子ドットの多層化の検討: 波長多重の光メモリでは量子ドット層を数十層多層化することが必要とされる。昨年度までに形成した20層の積層構造では一部にV字型の転位が認められた。このV字型の転位を断面TEM観測により詳細に評価した。この結果、V字型の転位はハーフループを形成して居らず基本的には原因の異なる2種類の転位からなることが分かった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Yoshiki Ebiko: "Scaling properties of InAs/GaAs self-assembled quantum dots"Physical Review B. 60・11. 8234-8237 (1999)

  • [文献書誌] Ken-ichi Shiramine: "TEM observation of threading dislocations in InAs self-assembled quantum dot structure"Journal of Crystal Growth. 205. 461-466 (1999)

  • [文献書誌] Akira Endoh: "Effect of size fluctuations on the PL spectral linewidth of closely stacked InAs self-assembled quantum dot structures"Japanese Journal of Applied Physics. 38・2B. 1085-1089 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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