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1997 年度 実績報告書

探針・試料間に働く変換相互作用力と磁気双極子相互作用力の考察

研究課題

研究課題/領域番号 09450014
研究機関北海道大学

研究代表者

中村 浩次  北海道大学, 触媒化学研究センター, 助手 (70281847)

研究分担者 末岡 和久  北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60250479)
武笠 幸一  北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00001280)
早川 和延  北海道大学, 触媒化学研究センター, 教授 (80218552)
キーワード交換相互作用力顕微鏡 / 原子間力顕微鏡 / 交換相互作用力 / 磁気双極子相互作用力
研究概要

物質表面の磁性を原子レベルで評価するために、原子間力顕微鏡(AFM)をさらに拡張した新たな顕微鏡「交換相互作用力顕微鏡」の開発を進めている。これは探針と試料に働く交換相互作用力を活用した顕微鏡である。これを実現させるためには、まず探針・試料間の磁気的相互作用力の知見が必要である。探針が試料表面に接近した場合、両者間には何らかの相互作用が働く。磁気的相互作用として交換相互作用力のみならず磁気双極子による磁気的相互作用力(磁気双極子相互作用力)が生じる。本研究では両者の相互作用力の大きさおよび探針・試料間距離依存性についての考察を進めた。
第一原理計算に基づき、探針・試料間に働く交換相互作用力の大きさを評価する目的で、2枚のbccFe(001)薄膜系モデルを用いて評価した。薄膜間(探針・試料間)距離が2〜5Åの領域で交換相互作用エネルギーが生じ、この力は10^<-9>〜10^<-10>Nであった。現在すでに商品として販売されている原子間力顕微鏡の力測定感度は10^<-12>〜10^<-13>Nであることから、本研究で注目している交換相互作用力の測定が力の大きさでは可能であるとの結論を得た。一方、この領域における磁気的相互作用力の大きさを電気磁気学の計算手法に基づき評価した結果、交換相互作用力に比べ非常に小さいことがわかった。すなわち、探針・試料間距離が小さい場合、探針・試料間に働く磁気的相互作用力は交換相互作用力により支配される。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] K.Nakamura: "First-principles calculation of the exchange interaction and the exchange force between magnetic Fe films" Physical Review B. 56. 3218-3221 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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