研究課題/領域番号 |
09450014
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
中村 浩次 北海道大学, 触媒化学研究センター, 助手 (70281847)
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研究分担者 |
末岡 和久 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60250479)
武笠 幸一 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00001280)
早川 和延 北海道大学, 触媒化学研究センター, 教授 (80218552)
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キーワード | 交換相互作用力顕微鏡 / 磁気力顕微鏡 / 交換相互作用力 / 磁気双極子相互作用力 |
研究概要 |
探針・試料間の力を利用した表面磁気構造の観察手段として磁気力顕微鏡(MFM)が挙げられる。これは探針の磁気双極子と試料の磁気双極子間に働く相互作用力に基づいた力顕微鏡で磁区構造などの磁気的構造を高分解能で観察することが可能である。この探針・試料間距離は100mオーダーで、空間分解能は100〜100mオーダーを有する。しかし、磁気双極子相互作用力が長距離力であるために表面磁性の原子分解能観察には至らない。空間分解能をさらに高めるためには、短距離力である交換相互作用力の活用が有効である。 我々は、物質表面の磁性を原子レベルで評価するために、探針と試料に働く交換相互作用力を活用した原子間力顕微鏡(AFM) 「交換相互作用力顕微鏡」の可能性を検討している。本申請では探針・試料間の磁気的相互作用力を考察した。探針が試料表面に接近した場合、両者間には何らかの相互作用が働くが、磁気的相互作用として交換相互作用力は支配的となる。そこで、第一原理計算に基づき、探針・試料間に働く交換相互作用力の大きさを評価する目的で、2枚のbccFe(001)薄膜系モデルを用いて評価した。その結果、交換相互作用力は現在すでに商品として販売されている原子間力顕微鏡の力測定感度内にあり、交換相互作用力の測定が力の大きさでは可能であるとの結論を得た。さらに表面原子サイト依存性も顕著であり、交換相互作用力を活用することにより原子レベルで表面の磁気構造の観察が可能であることがわかった。
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