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1997 年度 実績報告書

光電界電離過程を利用した新しい広帯域波長可変X線コヒーレント光の発生

研究課題

研究課題/領域番号 09450033
研究機関宮崎大学

研究代表者

佐々木 亘  宮崎大学, 工学部, 教授 (30081300)

研究分担者 河仲 準二  宮崎大学, 工学部, 助手 (50264362)
窪寺 昌一  宮崎大学, 工学部, 助教授 (00264359)
キーワード超短パルスレーザー / 軟X線コヒーレント光 / 光電界電離過程 / 希ガスエキシマ / 真空紫外光
研究概要

本研究では、高強度レーザーによる希ガスの光電界電離により観測された短波長発光の発生機構についての新しい知見が得られた。
希ガスと超短パルス高出力レーザーとを相互作用させたその結果、以下のことが新たにわかった。
(1)Arと高出力レーザーとを相互作用させることによりAr_2*エキシマ発光を初めて観測することに成功した。
(2)本実験で用いたレーザー集光強度(10^<14>-10^<15>Wcm^<-2>)ではAr_2*ならびにそのプレカーサであるAr*のみの発光スペクトルが得られ、多価イオンからの発光は観測されなかった。
(3)Ar_2*発光強度の励起レーザー集光強度依存性からArが高強度レーザーによりトンネル電離されていることがADK理論との比較よりわかった。
(4)励起レーザーの偏光状態を変えたところ初期電子温度分布は大きく異なるにもかかわらずエキシマ発光強度は変化しなかった。これは電子生成直後からの速いconductive coollngにより電子温度が冷却がされていることがわかった。
(5)エキシマ生成が偏光状態に依存しないとすると、例えば円偏光励起レーザーを用いることにより同軸方向からの高次高調波の影響を排除でき横方向からと同様なコントラスト比の高いエキシマ発光を得ることが出来る。
本実験で得られた結果から、初期状態プラズマの電子温度、電子密度に関しては希ガスエキシマの既存の生成法である電子ビーム励起法と遜色ないことがわかった。励起体積の増加のためには中空ファイバを用いる等高強度レーザーの伝搬にかかわる問題をクリアしていく必要があるだろう。また、媒質への電子の十分な供給方法として超短パルスレーザーのパルス列による励起等も考えられる。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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