モジュレーションスパッタ法による半導体薄膜の機能設計と感性化学センサへの応用

1999 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 09450041
• 研究機関: 金沢工業大学
• 研究代表者: 南戸 秀仁 金沢工業大学, 工学部, 教授 (30133466)
• 研究分担者: 草野 英二 金沢工業大学, 工学部, 助教授 (00278095) ; 金原 粲 金沢工業大学, 工学部, 教授 (90010719)
• キーワード: インテリジェントセンサ / スパッタリング / 薄膜 / 感性化学センサ / ガスセンサ / 酸化物半導体

研究概要

本年度は昨年度に引き続き、モジュレーション・リアクティブ・スパッタ装置を用いて作製した酸化物半導体を用いたガスセンサ素子を作製するとともに、有機薄膜を用いた悪臭ガス用センサを作製し、その特性評価を行うとともに、人間の生活空間で発生するガスやニオイを検知できるセンサの開発を目指した。その結果、以下に示す成果を得た。
(1)ZnO薄膜を用いたガスセンサを作製した結果、アンモニア、水素およびアセトアルデヒドに高い感度を示し、しかも、動作温度をコントロールすることにより、それぞれのガスに優れた選択性を持たせることができることを明らかにした。
(2)同様にV_2O_3あるいはVO_X薄膜を用いたガスセンサが、水素およびアンモニアに対して高い感度を示すことがわかった。
(3)マグネトロンスパッタ法によるPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)有機薄膜の作製を試みた結果、ガスおよびニオイセンサとして利用可能な薄膜を作製できる技術を確立でき、特に水晶振動子式ガスセンサの分子認識膜作製手段の一つとして、マグネトロンスパッタ法が有効であることを明らかにできた。

研究成果

• [文献書誌] H.Nanto et.al.: "Novel Gas Senson Using Polymer-film-coated Quantz Resonation for Envinonmental Sensing"Materials Science and Engineering C. 印刷中 (2000)
• [文献書誌] H.Nanto et.al.: "A Novel Chemical Senson Utilizing Sunbau Dlasmore Resonance for Quality Control for Japanese Sake"Sensons and Materials. 11. 413-425 (1999)
• [文献書誌] H.Nanto et al.: "Electronic Nose Using Polymer-film Coated Quantz Resonaton for Harmful Gases"Proc.of The Symposium of the Electrochemical Society. 336-346 (1999)
• [文献書誌] T.Oyabu,H.Nanto et.al.: "Odor Senging Characteristics in Residential Bedroom"Proc.of The 4th East Asia Conf.on Chemical Sensons. 189-192 (1999)
• [文献書誌] H.Nanto et al.: "Identification of Harmful Ctases Using OCM Gas Sensons in Congunction with Pnincipal Component Analysis"Proc.of The 3rd Inter.Conf.on Engineening Design and Automation. 313-320 (1999)
• [文献書誌] 南戸秀仁ほか(分担執筆): "食と感性(都甲潔編著)"光琳. 361 (1999)