研究課題/領域番号 |
09450056
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
畑村 洋太郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (40010863)
|
研究分担者 |
米山 猛 金沢大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (30175020)
松本 潔 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (10282675)
中尾 政之 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (90242007)
|
キーワード | マイクロマシン / マイクロ工作機械 / デイスクトップファクトリ / エアータービン / ボイスコイルエータ / 微小径エンドル / 切削 |
研究概要 |
本研究の目的は、マイクロマシンの工作機械をマイクロ化し、環境・エネルギ負荷が小さく、ポータビリティ性に優れた、マイクロマシンの製造工場の設計指針を明らかにすることである。設計指針として、(a)工作機械を被加工物の回りに集中配置すること、(b)マイクロの機構として新たにそれに適した機構を採用すること、の2点を提唱し、実際に200mm一辺の立方体の中に、1mm一辺の立方体の被加工物をエンドミルで5面切削加工できるマイクロショップを作成した。(a)に従って被加工物の回りに4台のスピンドル、1台のハンドリングロボット、1台の顕微鏡、とを配し、また(b)に従ってスピンドルは動圧軸受付きのエアータービンを、並進テーブルは弾性ヒンジ保持のボイスコイルモータを、それぞれ用いた。平成10年度では、このマイクロショップを用いて実際に金属を微小切削し、(1)コラムやテーブルの熱変形の補償と、弾性ヒンジに貼った歪ゲージによる変位フィードバック制御とを用いると、約1μmの加工精度が得られること、(2)板状の超硬またはダイヤモンド工具を用いれば、エンドミル加工のような微小切削ができるが、直径50μm以下で刃先曲率が0.1μm以下のものが入手または自家製作できなかったので、その形状より細かい加工は難しいこと、がわかった。人間の個性に合わせた一品生産、たとえば外科手術中に人体にはめ込む電極や、コンタクトレンズ、装身具、などの金型加工、に用いるマイクロファクトリーを考案した。
|