研究課題/領域番号 |
09450058
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
桝田 正美 新潟大学, 大学院自然科学研究科, 教授 (10283003)
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研究分担者 |
長縄 明大 新潟大学, 大学院自然科学研究科, 助手 (70271872)
新田 勇 新潟大学, 大学院櫟然科学研究科, 助教授 (30159082)
横山 和宏 新潟大学, 大学院自然科学研究科, 助教授 (00018673)
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キーワード | テクスチャ / 超精密加工 / 表面機能 / 光学表面 / 磁気デイスク / 漏れ |
研究概要 |
部品表面には、ラッピングやポリシングにより、光反射・透過、潤滑・粘着、シールドなどの機能が付与される。この表面は、微視的には複雑な微細凹凸形状の集合体(マイクロテクスチャ面)で、統計量でしか定量化されず、表面機能との相関把握を難しくしている。ここでは、振幅・ピッチが既知の微細溝や微細圧痕の集合した規準表面を創製し、この規準表面を用いて上記の表面機能を評価し最適化することを目的としている。 [1] 微細溝・微細圧痕よりなるテクスチャ面形成技術 :バニシング工具により、サブミクロン深さの微細溝の形成メカニズムを明らかにしている。軟質金属では、溝断面が塑性流動により大きなバリとして形成されるのに対し、高硬度金属および硬脆材では、溝肩部のバリは小さく、とくにガラスにおいては、微細溝周辺の高密度化により、極めて工具形状の転写精度のより微細溝断面形状が得られる。また球状圧子を用いた圧痕形成では、圧子・被加工物間の摩擦が大きい場合には圧痕肩部にだれを生じ易いこと、低粘度油を用いた低摩擦の場合には0.05-0.1μmの油膜により、圧痕肩部にバリが生じ易いことを明らかにした。 [2] 規準表面・界面の機能評価技術:高さ30-40nmのランドを一様に配置した模擬磁気ディスクを試作・機能評価したところ、しゅう動抵抗の安定した最適ランド比が存在すること、ランド高さが疲労により低下ししゅう動抵抗が増大すること等が明らかになった。そのほか、球状圧子による圧痕のテクスチャ面では、指向性に富んだ反射面が得られること、またサブミクロンギャップ間の低粘度流体の漏れ測定が、偏光角測定法、ビームスキャン法により可能なこと、さらに微小ギャップでは表面張力の漏れへの影響が著しいことを明らかにした。
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