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1999 年度 実績報告書

動的腐食現象の解明と腐食摩耗機構の電気化学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09450064
研究機関岩手大学

研究代表者

岩淵 明  岩手大学, 工学部, 教授 (00005555)

研究分担者 陳 栄  岩手大学, 工学部, 助手 (40302054)
清水 友治  岩手大学, 工学部, 助教授 (10240649)
八代 仁  岩手大学, 工学部, 助教授 (60174497)
キーワードトライボロジー / 腐食摩耗 / 電気化学的手法 / 動的腐食現象 / 電位急変法
研究概要

本年度は以下のことを実施した.
[1]Zr合金(Zirukaloy-4)の腐食摩耗特性の評価
材料はZr合金に絞った.この合金はSUS304ステンレス鋼よりも耐食性のある材料であり,不動態被膜の形成が著しいために選択した.その中で、Na_2SO_4溶液で電位を制御しない腐食電位での摩耗特性,電位を制御した摩耗特性を求めた.またpHの影響、純水中での摩耗についても検討した.
これらの結果から,以下のことが明かになった.
1)静的腐食環境下で耐食性を示す金属は,表面が常に摩擦を受けるような動的腐食環境ではそれを示さない.
2)動的腐食速度での新生面の腐食速度は電位急変法(PP法)による分極曲線でほぼ評価できる.
3)腐食摩耗においてZr合金の摩耗は機械的作用が主であり,腐食作用はその50%程度である.
[2]フレッティング摩耗試験
ここでもZr合金を用い,摩耗による自然電位の変化,摩耗特性変化を検討した.
[3]本研究の総括
腐食環境中における摩耗は機械的要因と電気化学的要因からなり,後者は動的腐食作用であり,静的腐食環境とは異なる.その特性は電位急変法で新生面の腐食速度をある程度評価で,その大きさは通常面の約100倍大きい.またSUS304鋼のように摩耗がほぼ電気化学的作用によるものと,Zr合金のように機械的な作用が大きいものとに分けられる.また新生面(アノードとなる)面積の評価が必要であり,摩耗形態に依存する.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] A.Iwabuchi: "Application of potential pulse method to the corrosion behavior of the fresh surface formed by scratching and sliding in corrosive wear"Wear. 225-229. 181-189 (1999)

  • [文献書誌] 中村 朝裕: "硫酸ナトリウム溶液中におけるジルコニウム合金の腐食摩耗機構"日本機械学会東北支部 第35期総会・講演会論文予稿集. 001-1. 114-115 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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