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1998 年度 実績報告書

複合表面改質歯車の表面強さと動的性能に関する基盤研究

研究課題

研究課題/領域番号 09450069
研究機関岡山大学

研究代表者

吉田 彰  岡山大学, 工学部, 教授 (40033146)

研究分担者 大上 裕司  岡山大学, 工学部, 助手 (60203709)
藤井 正浩  岡山大学, 工学部, 助教授 (80209014)
キーワード歯車 / 複合表面処理 / 歯面強さ / 歯面損傷 / フラクタル / 動的性能 / 滑り・転がり
研究概要

本研究は歯車伝動装置のコンパクト化のための歯面強さの向上を複合表面改質にて成し遂げるための基盤研究である.機械の省エネルギー,低環境負荷,高効率等に対し,伝動装置の軽量・コンパクト化は必須の事柄であり,伝動装置の内でも歯車伝動装置の利点を生かして,この問題に取り組むことが重要な課題となっている.そこで,熱処理により表面硬化された歯車にさらに各種表面改質を施し,歯車強さとしては面圧強さと焼付き強さに対象を絞って,実験・解析により研究し,表面強さ向上機構,表面損傷機構,表面強さ設計法,表面損傷に伴う動的性能評価法を明らかにすることを目的としている.
歯車の接触を2つの円筒に置き換えたローラ試験機を用いて,鋼製浸炭硬化ローラと鋼製浸炭硬化ローラにショットピーニングを施したローラの面圧強さ試験を行った.ショットピーニングを施すと面圧強さは,施していないものに比べ高くなった.ショットピーニングによる表面層の圧縮残留応力が原因であると考えられた.しかし,プラズマ浸炭硬化された粉末焼結ローラでは,ショットピーニングの影響による内部の気孔からの初期き裂が存在していたため,ショットピーニングを施したローラでは施さなかったローラよりも面圧強さは低下した.無電解Ni-P合金めつき処理および浸硫処理を施したローラの転がり疲れ強さとスカッフィング強さを2円筒試験により調べた結果,無電解Ni-Pめっきローラのスカッフィング強さおよび転がり疲れ強さは,未処理ローラの場合より大きかった.浸硫層の摩耗が大きかった浸硫ローラの場合,未処理ローラよりも強さは向上したが,無電解Ni-Pめっきローラよりも強さは低かった.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 吉田彰: "ウェーブレット変換による歯車動的性能の評価(粉末焼結歯車と鋼製歯車との比較)" 日本機械学会論文集(C編). 64巻618号. 698-706 (1998)

  • [文献書誌] 吉田彰: "耐摩耗性鋼のスカッフィングに及ぼす硬度と表面改質の影響" 日本機械学会論文集(C編). 64巻619号. 1041-1048 (1998)

  • [文献書誌] 吉田彰: "表面改質ローラの転がり疲れとスカッフィング(無電解Ni-P合金めっきローラと浸硫処理ローラの場合)" 日本機械学会論文集(C編). 64巻621号. 1801-1807 (1998)

  • [文献書誌] 吉田彰: "高周波焼入れ粉末焼結ローラの面圧強さに関する研究(粉末粒子径および相対曲率半径の影響)" 日本機械学会論文集(C編). 64巻622号. 2183-2190 (1998)

  • [文献書誌] 吉田彰: "高周波焼入れ粉末焼結歯車の疲れ強さに及ぼす粉末粒子径の影響" 日本機械学会論文集(C編). 64巻622号. 2191-2198 (1998)

  • [文献書誌] 吉田彰: "浸炭硬化鋼ローラの転がり疲れ強さに及ぼすクラウニング半径の影響" 日本機械学会論文集(C編). 64巻626号. 3982-3988 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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