研究概要 |
本研究では,混合気体による高反応性プラズマ流とプラズマ境界層およびバイアス壁面との干渉効果を情報化し,知的な電磁場制御の理論および実験的 研究を行った。得られた結果を要約すると以下のようになる。 1.大気圧下の高周波誘導アルゴンプラズマに二次ガスとしてヘリウムを注入した場合,熱非平衡性を考慮して,誘導電磁場効果やプラズマ流の熱流体力学的特性およびプラズマパラメータに関する解析法を提示した。数値シュミレーションにより,プラズマ流を高機能化するためには,ヘリウム注入位置が重要で,ヘリウムの拡散特性に対応して電子密度や電子温度が著しく変化することが明らかにされた。 2.減圧下でバイアスした平板に沿うプラズマ境界層内の重粒子温度やプラズマパラメータの磁場制御性能を可視化法や探針法により評価した。特に,磁場下で負のバイアスの場合,プラズマ境界層内の電子の輸送係数が促進されることが明らかにされた。 3.磁場下で管内アルゴンプラズマジェットに高機能化を目的として,ヘリウムと窒素を混合した時のガス温度とプラズマパラメータの変化を可視下情報と対応させ実験的に明らかにした。重粒子温度よりも電子温度や電子密度が混合により著しく変化し,プラズマパラメータは,ヘリウム,窒素混合の順に減少し,磁場印加により急増することが明らかになった。
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