研究概要 |
本年度は,実験ではリプロンを利用した表面光散乱法を高温融体に適用し,分子シミュレーションではGibbsアンサンブルモンテカルロ法の適用の可能性を検討した。得られた成果は以下のようにまとめられる。 (1)現有の表面光散乱法の装置を,1500℃以上の高温でより大きな信号を得るため,赤外線イメージ炉および光学系の改良を行い,新たな装置を作製した。 (2)高温での精度向上のため,リプロンの波数選択のための新たな回折格子を導入した。溶融塩化ナトリウムを用いた予備実験により,1000℃以上での表面張力および粘性率の精度の向上が認められた。 (3)溶融シリコンをGibbsアンサンブルモンテカルロ法で扱うための,ポテンシャルの検討を行い,気液相平衡線図と臨界点の推算を行った。その結果,臨界温度は約7800K,臨界密度は約850kgm^<-3>と推算された。
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