研究概要 |
本研究では,時間的に連続的に減衰力を調整することが可能な可変ダンパを試作し,振動低減効果に優れたスカイフック特性を実現する非線形ロバスト制御系を開発し,アクティブサスペンションと比較して,振動制御性能・消費エレルギー等について各々比較検討する。 本年平成9年度は,電気粘性流体(ER流体)を用いて,鉄道車両用のダンパとして可能性を検討し,適用可能と評価,判断した。更に模型装置において,実験的検討を行うためのER流体形ダンパを試作した。 従来形ダンパの発展形として,オリフィスの径をステッピングモータで調整するダンパを用いて,多自由度試験装置を製作した。これを用いて,各自由度におけるスカイフック特性を実現するための制御則を提案した。今後更に,走行速度による車体(機械的)連成と考慮されていないダンパ特性のロバスト性向上の検討を行う。 大規模シミュレーションにおいては,車体17自由度の1車両モデルを構築し,LQ問題とH∞混合感度問題により,アクティブ制御系,セミアクティブ制御系を設計し,直線軌道走行時の制振効果の比較検討を行い,制振効果と横圧低減の両面から評価を行った。
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