研究課題/領域番号 |
09450103
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
満渕 邦彦 東京大学, 国際・産学共同研究センター, 教授 (50192349)
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研究分担者 |
鈴木 隆文 東京大学, 国際・産学共同研究センター, 助手 (50302659)
源野 広和 三洋電機(株), メカトロニクス研究所, 主任研究員
鎮西 恒雄 東京大学, 医学部, 助手 (20197643)
國本 雅也 ヨコハマ労災病院, 神経内科, 部長(研究員)
石川 正俊 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (40212857)
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キーワード | 人工肢人工感覚 / 人工感覚 / ロボットハンド運動制御 / マイクロ神経電極 / マイクロニューログラム法 / 機能的電気刺激 / 神経再生 / 圧分布センサ(感圧ゴム) |
研究概要 |
本年度は、主に感覚系について、ロボットハンド側に加えられた刺激を感覚として生体にフィードバックする系の研究開発を行った。 健常なボランティアを用いて、まず、生体側の正中神経に経皮的にタングステンマイクロ針電極を刺入し、体表の圧感覚受容器から中枢に信号を伝達する求心性感覚神経線維の1本のみの信号が記録出来る状態で固定し、次いで、ロボットハンド側で、上記の感覚神経線維が支配している(手指の)領域に圧センサ(感圧ゴム)を装着して、この圧センサに加えられた圧によって生じる電圧をマイクロコンピュータを用いて電気刺激パルス列の周波数に変調した後、前述のマイクロ針電極を介して感覚神経線維に入力し、生体に現実に感覚受容器に刺激を加えた際に生じるのと同じ人工感覚を生じさせるというシステムの構築を行った。 また、本システムを実際に作動させ、ロボットハンド側に加えられた圧と生体(被験者)側が感じる主観的な圧感覚の比較・検討を行い、ロボットハンドの圧センサ出力から神経線維の電気刺激パルス列を決定する変調アルゴリズムの改良を行った結果、ロボットハンド側に加えられた圧と生体側が感じる主観的圧感覚の関係についても良好な相関を得るに至った。 現在は、1)上記システムの改良を行うと共に、2)切断肢における(再生してくる)残存神経線維と人工肢(ロボットハンド)の信号線(センサ類やアクチュエータ作動系関連の入出力電線)を結合しうる多チャンネルマイクロ神経電極(神経再生型電極)の開発、3)生体からの遠心性運動神経線維信号の測定と、同信号によるロボットハンドの作動、に関して、同時並行的に研究開発を行っている段階である。
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