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1998 年度 実績報告書

磁気浮上電動車用磁気車輪の開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 09450114
研究機関九州大学

研究代表者

藤井 信男  九州大学, 大学院システム情報科学研究科, 助教授 (60101177)

キーワード磁気車輪 / リニアドライブ / 磁気浮上 / 永久磁石 / 誘導反発型 / 電磁界分析 / 電磁機器 / リニアモータ
研究概要

研究代表者らは,導体板上で永久磁石を機械的に回転させる簡単な方法で自己安定性を有する誘導反発型磁気浮上と推力を同時に発生できる「磁気車輪」を提案している。本研究は応用上重要な小型化と軽量化のために,自己回転機構を内蔵したモジュール型磁気車輪を設計,製作してその性能や能力を調べることを目的としている。これに関して,以下のことを明らかにした。
1. 駆動電力対浮上力比はぼ導体板の体積抵抗率に厚みを掛けた表面導電率だけに比例することを明らかにした。すなわち,駆動電力対浮上力比は磁石寸法や配置法,回転速度,機械的ギャップ,偏い式における重なり割合,傾斜式における傾斜角に対してはほとんど変化せずに,導体板の抵抗のみに依存することがわかった。これによって磁気車輪の設計を非常に簡単にした。
2.磁気車輪の強力な永久磁石をモータの界磁極として利用し,電機子巻線を付加するだけで同期電動機を形成する自己回転型磁気車輪を設計,製作した。設計において,永久磁石裏面の電機子用としての継鉄は,重量が増加する短所よりも回転駆動力や浮上力を増大させる効果が大きいことを明らかにした。電機子用鉄心は軽量化のために継鉄のみでスロットを有しない巻鉄心とし,電機子巻線は三相集中巻で鉄心表面に取りつける構造とした。
3. 試作機によって,駆動用に別モータを用いる場合と比べて大幅に小型軽量化できることを実証した。具体的数値としては,15mmの大きなメカニカルクリアランスに対して,浮上力からモジュール全体の自重を引いた1モジュール当りのペイロードとして,約10kgという大きな値が得られた。
4. 一般の交流巻線を用いる誘導反発型磁気浮上方式では入力力率が極端に低いという大きな欠点を有するが,本方式では入力力率がほぼ1の理想的な動作ができることを実証した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Nobuo Fujii: "Payload of Revolving PM Type Magnet Wheel" Proceedings of The Second International Symposium on Linear Drives for Industry Applications. 351-354 (1998)

  • [文献書誌] Nobuo Fujii: "Magnet Wheel Using Permanint Magnets for Repulsive Magnetic Levitation and Induction Type Thrust" NASA/CP-1998-207654. 165-177 (1998)

  • [文献書誌] Nobuo Fujii: "Design of Magnet Wheel with Self-driven Equipment" Proceedings of INTERMAG99 IEEE International Magnetics Conference. (発表予定). (1999)

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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