研究課題/領域番号 |
09450116
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電力工学・電気機器工学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
石山 敦士 早稲田大学, 理工学部, 教授 (00130865)
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研究分担者 |
金 錫範 早稲田大学, 理工学部, 助手(平成9) (00287963)
若尾 真治 早稲田大学, 理工学部, 教授 (70257210)
小貫 天 早稲田大学, 理工学部, 教授 (80063428)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | 超伝導 / 交流応用 / より線ケーブル導体 / 高温超伝導 / 過渡安定性 / 超伝導限流器 / 超伝導リニア誘導機 / 有限要素法解析 |
研究概要 |
1.交流用超伝導撚線導体の過渡安定性評価:3本撚線導体を対象とし、通電電流と最小クエンチエネルギーの関係曲線を過渡安定性の評価曲線として実験と数値解析に基づく検討を行った。主に母材中に銅を複合させたときの効果と、銅配置の影響について定量的な評価を行った。その結果、銅により常電導転移に伴う素線間電流再配分領域が長くなり、素線間の横断電流による発熱密度が低下するため安定性が向上すること、銅を素線表面付近に配置することにより、擾乱熱や横断電流による発熱を拡散させる効果があることなどを明らかにした。また、S/N転移型限流器について、実用時に想定される電流上昇速度における常電導転移・伝播に伴う常電導抵抗値の時間変化について詳細に評価を行った。 2.垂直円筒型超伝導リニア誘導モータの試作:実機運転環境下での超伝導導体の特性を明らかにするため、交流一次巻線を超伝導化した円筒型短一次リニア誘導モータを試作した。そして二次導体(アルミ円筒)の突入・脱出時の交流巻線の電磁的、機械的特性を調べるとともに、三相不平衡電流の抑制、一次電流分布の最適化、超伝導一次コイルが常伝導転移したときのクエンチ保護装置の試作・開発など、実機運転で必要となる事項について成果・知見を得た。 3.高温超伝導線材・コイルの安定性評価:本研究は低温金属系線材の交流応用を対象に計画されたが、その後、高温酸化物超伝導線材の開発が急速に進んだ。そこで、高温超伝導線材・コイルに関して、主としてこれを冷凍機により伝導冷却した際の熱的挙動について実験と数値シミュレーションの両面から検討を行い、従来の低温金属系超伝導線材・コイルとの相違点を明らかにした。また、コイル電流が変動する際の過渡特性に焦点を当て、従来の金属系に比べ熱的に安定であること、電流変動や過電流に対する耐量が大きいことなどを定量的に明らかにした。
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