研究概要 |
本研究では、本研究代表者らが発明・開発した超音波マイクロスペクトロスコピー(UMS)技術を半導体材料(GaAs,Si)とデバイス作製プロセスでよく使用されるエピタキシャル膜、イオン注入層、SiO_2等のアモルファス膜と材料基板表面の問題に適用するものである。 平成9年度の研究成果を要約すると以下の通りである。 1.システムの安定化:UMSシステム専用の自動試料搬送装置と自動給排水機構を開発し、漏洩弾性表面波(LSAW)速度測定分解能0.001%を実現できる見通しを立てた。 2.広い周波数範囲(100MHz〜1GHz)をカバーする複数個の超音波デバイスを開発し、システム校正法を確立した。 3.薄膜の音響特性(弾性定数、密度、膜厚)や基板表面の評価や物質界面の残留応力等を解釈するために必要な基本プログラムを開発した。 4.GaAs結晶の組成評価法としてUMSシステムを適用するための実験手順を確立した。 5.超精密格子定数測定(ボンド法)用X線回折装置の構築:1×10^<-6>Å以上の分解能を達成。 6.表面荒さとLSAWの伝搬特性の関係の解明の基礎実験:表面荒さが、研磨剤♯1000,♯1500,♯2000,♯3000,仮つや研磨、光学研磨の合成石英ガラスを用意し、表面荒さを共焦点レーザ顕微鏡で測定し、UMSシステムによる実験に備えた。
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