研究課題/領域番号 |
09450131
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
新官原 正三 広島大学, 工学部, 助教授 (10231367)
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研究分担者 |
坂上 弘之 広島大学, 工学部, 助手 (50221263)
高萩 隆行 広島大学, 工学部, 教授 (40271069)
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キーワード | 単一電子トランジスタ / SET / 半導体 / 絶縁体 / 超薄膜 / トンネル酸化膜 / 量子ドット |
研究概要 |
本年度は「埋め込み形成多重接合単一電子トランジスタ」の作成法の確立に重点をおいた。作成プロセスの前半では、電子ビーム露光及びドライエッチングにより微細な孔を薄い多結晶シリコン膜に形成し、さらにシリコン熱酸化により孔径を縮小する。実際に作成したサイズでは、ドライエッチングにより約直径100nmの孔を形成し、その後1000℃の熱酸化により孔径を30nmまで微細化することに成功した。また後半の主要点は、この微細孔に半導体とトンネル絶縁膜の多層超薄膜を埋め込み堆積することにある。そのため申請設備である「多層薄膜堆積装置」を作成した。これは低圧高イオン化RFスパッタ法により半導体および絶縁体をオングストロームオーダーで膜厚を制御して高指向性堆積を行うものである。現在装置は組み上がった段階であり、これから次年度前半にかけて堆積特性の基礎評価を行っていく。 なお、本年度は試験的に既存装置である低圧CVD装置により多結晶シリコンを微細孔に埋め込み堆積し、その後熱酸化することによりトンネル酸化膜を形成して、単一電子トランジスタを試作した。このSETはドット最小直径40nm、高さ70nmでありそのままでは動作温度は50K程度と見積もられるが、サイドゲートに負バイアスを印加することにより200K程度でも動作し得ることが予想された。しかしながら、サイドゲートと量子ドットの上部電極との間にリ-ク電流があり、十分な動作は確認できなかった。その原因としては、ポリシリコン埋め込み堆積後のエッチバックがオーバーであった可能性が高く、次年度においてはエッチバックプロセスの条件を慎重に選んだ上で、SET作成・評価を行う予定である。
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