PDP用高周波駆動マイクロプラズマセルの開発

1997 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 09450146
• 研究機関: 慶応義塾大学
• 研究代表者: 真壁 利明 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (60095651)
• 研究分担者: 中野 誠彦 慶應義塾大学, 理工学部, 助手 (40286638)
• キーワード: プラズマディスプレイパネル / マイクロプラズマセル / rfプラズマ / 体積(サイズ)効果 / RCTモデル

研究概要

本研究は、現在展開中のプラズマディスプレイパネルが内包する本質的な低効率とIC不整合性を、革新的にブレークスルーする全く新しい高周波駆動マイクロプラズマセルの開発を学術的モデリングから提案することを目的とした。
具体的には、
(1)"駆動周波数と励起効率の定量的把握"を申請者のオリジナル2次元RCTモデルを応用して、100kHz<f<100MHzの2次元高周波Arプラズマ特性を解明した。その結果、高周波駆動方式が現行の低周波(f<100kHz)に比べて桁違いに優れていることを理論的に解明した。
(2)"駆動周波数とプラズマサイズ(f-d)効果の因果関係"は学術的に未解明の領域であり、PDP実用化の時代にあって至急に解明すべき課題である。本研究では、側壁誘電体付きリング-平板電極形2次元プラズマセルのサイズ効果をXeプラズマで調査した。その結果、マイクロプラズマセルが維持可能な電極形状があることをモデリングから論ずることが出来た。
本成果は、高周波駆動PDPの実現に向け理論面からの強力な指針を伺えるものと考えている。

研究成果

• [文献書誌] M.Kurihara: "2D modelling of RF plasma in a micro-cell in Xe by using RCT model" Proceedings of 15^<th> Symp.On Plasma Processing. 1. 326-365 (1998)
• [文献書誌] N.Nakano: "Modeling of dual frequency capacitively coupled plasma by two dimensional relaxation contimuum model" Proceedings of 15^<th> Symp.On Plasma Processing. 1. 194-197 (1998)
• [文献書誌] M.Hasebe: "2D modeling of nonvolatile particle transport from etched surface in RIE" Proceedings of 15^<th> Symp.On Plasma Processing. 1. 186-189 (1998)
• [文献書誌] R.Hashido: "Two-dimensional transport of submicton particles in capacitively coupled plasma reactor" Jpn.J.Appl.Phys.36・6A. 3707-3713 (1997)
• [文献書誌] M.Kurihara: "Electron transport in CF4,Xe by using DNP of the Boltzmann equation" Bulletin of the American Phys.Soc.42・8. 1705- (1997)
• [文献書誌] 栗原優: "RCTモデルによるXe,RFマイクロセルプラズマの2次元モデリング" 第45回春季応用物理学会予稿集. (1998)