当初の計画に沿って、接続技術の確立、正確な変換ファイバ長設定技術の確立、変換ファイバの試作実験を中心に研究を進め、ほぼ全ての目標を達成することができた。主な成果を以下に示す. 〇軸ずれや外径変動のない接続技術の確立 ファイバコア調芯機構を有する融着接続装置を購入し、本研究用の最適接続条件を見いだした。試料の状態を外部モニタに映し出すことにより、位置合わせ精度を向上させることにより、外径変動および軸ずれは、1μm以下に抑えることができるようになった。これにより本研究の基盤的な技術は確立できた。 〇正確な変換ファイバ長設定技術の確立 グレーデッド形ファイバを1/4ピッチ(約60μm)に切断するための専用の治具を作製した。市販品をそのまま使用していたときの切断長誤差は最大30μm程度あったが、作製した装置により、この誤差は10μm以下に抑えることができるようになった。この技術は、本研究のみならず、他の光ファイバ応用技術分野にも大きな貢献になると考えられるものである。 〇変換ファイバの試作実験 構造パラメータの異なるいくつかのグレーデッド形ファイバを用いて試作実験を行った結果、標準ファイバと分散補償ファイバとの接続損失を、2.3dBから0.3dBにまで低減できることを明らかにすることができた。今後は、構造パラメータの最適化を行い、さらに低損失化を目指す計画である。
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