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1999 年度 実績報告書

光FSK通信の光源に必要な半導体レーザの周波数安定化の研究-送信側と受信側用の異なる周波数安定化法の開発-

研究課題

研究課題/領域番号 09450151
研究機関新潟大学

研究代表者

佐藤 孝  新潟大学, 工学部, 教授 (10143752)

研究分担者 大河 正志  新潟大学, 工学部, 助教授 (90213644)
丸山 武男  新潟大学, 工学部, 教授 (10018492)
キーワード半導体レーザ / 周波数安定化 / 光FSK通信 / 磁気光学効果 / 送信側と受信側での安定化
研究概要

現在用いられている光通信システムの光強度変調方式では、将来のより高速でより大容量の通信の需要に対応する事は困難である。しかし、電波の領域で開発されてきた周波数変調や位相変調を用いた光通信を実現するには、現在の半導体レーザの周波数安定度は不十分であり、搬送波としての特性に問題があり直ちに実用化することは困難である。そこで光源である半導体レーザの発振周波数の安定化を検討した。我々が考案した方法は単純な包絡線検波回路を応用したものであるが、変調時に得られる信号の変化を利用して安定化のための制御信号を得る方法(PEAK方式)であり、安定度改善の効果は十分なものが得られている。本研究では、これまでの研究を更に進めて精度並びに信頼性の高い安定度の評価を実現し、実際の光通信に用いられている波長帯に我々の周波数安定化法を適応することの可能性について検討した。まず様々な光FSK変調条件の下で基準波長としてRb原子のD_2吸収線(780nm)を用いて発振周波数の安定化を行った。続いて光通信用の波長である1.5μm帯の半導体レーザの周波数安定化の実験を、半導体レーザの内在的2次高調波を用いることで、780nm帯での周波数安定化と同じ方法で行うことを検討するとともに、エタロンとRbのD_2吸収線を組み合わせて両者の特徴を生かす周波数安定方法を検討した。この結果、1.5μm帯の半導体レーザの安定化を実現する基礎実験が行えた。一方、受信側の局部発振器としても安定な半導体レーザが必要となるが、このための安定化法として吸収線の磁気光学効果を用いた間接変調方式を開発した。この方法で安定化されたレーザ光を参照レーザとして用いることで、2つのレーザ光の間のビート信号を用いる周波数安定度の評価方法を採用し、信頼性の高い周波数安定度の評価を行った。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 加藤 京、佐藤 孝、他: "Rb吸収線の磁気光学効果を用いた半導体レーザの周波数安定化〜ファラデー効果を用いたPEAK方式による制御信号の改善〜"平成11年度電子情報通信学会信越支部大会. 論文番号D4. 133-134 (1999)

  • [文献書誌] 細谷邦之、佐藤 孝、他: "エタロンと原子の吸収線を用いた半導体レーザの周波数安定化"1999年電子情報通信学会ソサイエティ大会. 論文番号SC-3-4. 291-292 (1999)

  • [文献書誌] 東 亮一、佐藤 孝、他: "Rb吸収線のファラデー効果を用いた半導体レーザの周波数安定化〜PEAK方式による制御信号の評価〜"第9回電気学会東京支部新潟支所研究発表会. 論文番号III-3. 29-30 (1999)

  • [文献書誌] 相羽 努、佐藤 孝、他: "エタロンと原子の吸収線を用いた半導体レーザの発振周波数安定化システムの評価"第9回電気学会東京支部新潟支所研究発表会. 論文番号P-21. 177-178 (1999)

  • [文献書誌] 酒井雅文、佐藤 孝、他: "光フィードバック時における集光レンズと半導体レーザーの二次高調波との関係"平成11年度日本物理学会新潟支部第28回例会. 論文番号22. (1999)

  • [文献書誌] 嵯峨 孝、佐藤 孝、他: "直接FSK変調時における半導体レーザーの周波数安定化-微小変調幅と安定度の評価-"平成10年度日本物理学会新潟支部第26回例会. 論文番号23. (1999)

  • [文献書誌] 岡崎 正、佐藤 孝、他: "1.5μm帯半導体レーザの内在的二次高調波の増大に関する研究-光フィードバックの効果-"電子情報通信学会技術研究報告. LQE99-121. 37-42 (2000)

  • [文献書誌] 加藤 京、佐藤 孝、他: "Rb原子のファラデー効果を用いた半導体レーザの発振幅を広げない周波数安定化"2000年電子情報通信学会総合大会. 論文番号C-4-7. 355 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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