研究課題/領域番号 |
09450158
|
研究機関 | 北陸先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
金子 峰雄 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教授 (00185935)
|
研究分担者 |
田湯 智 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (20293392)
|
キーワード | 集積回路システム / 耐故障 / 故障検出 / 故障診断 / 誤り訂正 / 再構成 / 並列計算処理 / ウエハ-スケール集積回路 |
研究概要 |
本研究は誤り訂正能力と自己再構成能力を兼ね備えた高度耐故障化集積回路システムの為の基礎理論の構築を目指すものであり、平成9年度においては、1.オンライン故障検出・診断のためのアルゴリズムレベルにおけるチェック構成、2.シストリック並列計算の時間的・空間的多重化に基づくオンライン誤り訂正における耐故障データルーティング、3.配線故障に対応したマルチプロセッサネットワーク再構成に関して以下の結果を得た。 1.オンライン故障検出・診断のためのチェック構成:アルゴリズムレベル耐故障化の効率的実現のための解析モデルとして、データの依存関係に配慮したModified Processor-Data Graphを提案・導入し、幾つかの代表的誤り生成・伝搬モデルの下での、故障検出・故障位置特定のためのデータチェック条件を導いた。 2.時間的・空間的多重化における耐故障データルーティング:局所的にデータ交換を行なって誤りを訂正する時間・空間領域多重化に基づく耐故障シストリックアレイシステムではデータ通信量が大きく、通信線路の共有を効率的に行なう必要がある。この際に問題となるデータ転送スケジューリング間題と耐故障性を保持する資源共有問題のそれぞれに対し明確な設計条件を与え、幾つかの代表的計算アルゴリズムに対して高信頼かつスケジュール可能なシストリックアレイ構造を与えた。 3.配線故障に対応した再構成:補償パス構造と配線再構成(特に各チャネルでの必要トラック数)との関係考察を基礎とし、配線故障を各配線チャネル毎の使用可能トラック数制約としてモデル化した際の、トラック数制約付補償パス構成問題を定義し、その近似的解法を与えた。
|