研究課題/領域番号 |
09450176
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造工学・地震工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松本 勝 京都大学, 工学研究科, 教授 (00026270)
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研究分担者 |
八木 知己 京都大学, 工学研究科, 助手 (30293905)
陳 新中 京都大学, 工学研究科, 助手 (40273461)
白土 博通 京都大学, 工学研究科, 助教授 (70150323)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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キーワード | フラッタ―振動 / 長大橋梁 / 分離箱桁形式橋梁断面 / グレーチング / 非定常空気力 / フラッタ―解析 |
研究概要 |
これまで、長大吊橋の建設の際にしばしば問題となるフラッタ―現象の安定化に関して以下の研究を行った。以下にこれまでに得られた結果を述べる。 ・二つの矩形断面を並列に配置した断面においては、風向迎角を有する場合、フラッタ―特性が極端に悪化するが、四つの矩形断面を空間的に配置することによって、かなり安定化することが確認された。更に、その矩形断面の配置具合によってフラッタ―特性が変化することも明らかとなった。従って、小断面を空間的に配置することで、流体力学的にフラッタ―を安定化させ、かつ構造力学的に見て比較的大きなねじり剛性を期待できることから、このような断面は将来の超長大橋桁を実現する上で一つの解になると考えられる。 ・桁断面の前縁部に風車を設置することにより、フラッタ―を制御することを試みた。その結果、風車により内部循環流に準ずる回転を再現することでフラッタ―特性の改善が期待できることが明らかとなった。 ・超長大橋梁の桁断面形状の選定に際し、適切な断面形状及びグレーチングの開口率を選択することで、分離箱桁形式断面によるフラッタ―安定化が有効であることを示した。特に、変形菱形2-BOX断面で開口率を40%とすると、二次元仮想系でのフラッタ―解析において平板空気力の約2倍のフラッタ―発現風速を示した。また、風向迎角に対する安全性が確保されることも明らかにした。 フラッタ―安定性の中央開口率に対する依存性は断面形状ごとに異なる。比較的鈍い断面形状に対応する非定常再付着型の断面形状においては、前縁で剥離した流れが開口部に達する為、開口部を通過する流れによって非定常圧力分布にレイノルズ数依存性が現れる。一方、定常再付着型の断面形状を選択すると、開口部上下面の圧力差による影響が支配的となりレイノルズ数依存性が小さくなる。
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