研究課題/領域番号 |
09450185
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水工水理学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
板倉 忠興 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70001138)
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研究分担者 |
山下 恭正 北海道開発コンサルタント株式会社, 研究主任
森 明臣 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00001339)
清水 康行 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20261331)
崇田 徳彦 北海道開発庁, 研究員
西本 直史 日本建設コンサルタント株式会社, 研究主任
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | 都市域急流河川 / 床止 / 最適設計 / 数値解析 / 乱流モデル / 砂州 / 二次元解析 / 数値システム |
研究概要 |
多次元特性帯理論では特性波の方向選択に任意性があるが、数値解析の視点から制約を加えて2つのモデルを提案した.1つは、物理性の強い平面波モデルである.川幅変化の流れに適用し、理論予測の臨界流況を良好にシミュレートした.もう1つは、平面波モデルに比べて著しく取扱いが簡単な流線型モデルである.このモデルは、河床変動計算など、少なくとも1方程式以上が新たに加わる場合に実用的である.平面波モデルでは著しく複雑になるためである.これを自由水面に適用して自由水面流の計算法を開発した.まず、一般座標系を使ったALE型偏微分方程式を展開し、結局、移動型局所カーテシアン座標系で表せれることを示した.これにより、特性方程式の誘導が容易になった.また、運動学的条件の陽的使用の欠点を明らかにして、新たに水面方程式を誘導し、これに基づく計算法を開発した. 一次元のFDS計算では浅水流に対して、1)流れの計算法、2)河床変動計算法、を提案した.1)については、VKI型に基づいて原始変数型を開発し、また、良好なエントロピー条件対策を示した.2)については、膨張衝撃波が消滅することを発見した.流れのみの計算では、特性波の1つがF=1の限界フルード数で0伝播速度を横切るため跳水や支配断面の問題が生じた.しかし、流砂があるとこの特性波は、Fによらず下流のみに伝播する波動と上流のみに伝播する波動に分割されて、0伝播速度が消滅して支配断面問題が除去された.重要な発見である.ところでこの計算法は、厳密には三次方程式を解かなければならないから扱いがやや厄介である.しかし、遷移点付近を除くと従来の計算法でも充分に適切な解が得られることがわかった.この点も実用上重要な指摘である.
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