研究分担者 |
宮本 仁志 神戸大学, 工学部, 助手 (50283867)
神田 佳一 明石工業高等専門学校, 助教授 (60214722)
村岡 浩爾 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90029017)
道奥 康治 神戸大学, 工学部, 助教授 (40127303)
中辻 啓二 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10029324)
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研究概要 |
【神田(徹)】 自然河川に見られる多様な流況を河川整備に導入するために,開水路の局所的変化部における平均均流速分布,乱流構造,大規模組織渦などの流れの構造を,画像解析手法(PIV,PTV)および数値解析手法(k-ε乱流モデル)を用いて明らかにした. 【中辻】 河川に内在する様々な問題を抽出し,河川環境問題として認識するために,KJ法・ISM法を用いて問題の図解化,文章化および階層構造化を行った.AHP法に評価関数の環境質の概念を導入した環境評価手法を用いて,河川工事を例に,生物種,河川管理者,流域住民の立場からそれぞれの評価結果を定量的に評価した. 【道奥】 瀬と淵の形状を単純化した河床模型を設置した複断面開水路を用いて,流水特性と流れの三次元構造に関する実験的研究を実施した.抵抗係数に関する実験式,内部せん断を考慮した運動量方程式を定式化し,流水抵抗力に対する上述の理論値と実験値との比較を行い,両者が良好に一致することを確かめた. 【村岡】 寝屋川流域を対象として,治水対策地下貯留施設を都市生活等に関わる雑用水および河道浄化用水の水源とすることを考え,過去10年間の降雨特性から渇水年,平水年,豊水年に対応するモデル降雨を作製,貯留機能を活かした雑用水等への転用が有効であることを実証した. 【神田(佳)】 緩勾配の階段状多自然型構造物を対象として,その水理・防災機能を室内水理実験により評価した.護岸材料が流失し護岸が変形する限界の流量条件と低水路水位との関係を示した.また,限界流量を越える流量条件における詰め杭前面の局所洗掘について,護岸材料の剥離に伴う洗掘穴の発達過程と形状特性を明らかにした. 【宮本・東野】 河川水質環境と生態環境との相関関係を定量的に評価するために,水・底泥間での溶存酸素や栄養塩などの溶質移動現象について水理実験を行い,底泥から流水への溶質移動フラックスを推定するための数理モデルを構築した.
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