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1999 年度 実績報告書

下水処理水を受け入れている河口干潟部における窒素変換機能と一酸化二窒素の生成

研究課題

研究課題/領域番号 09450198
研究機関九州大学

研究代表者

楠田 哲也  九州大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50037967)

研究分担者 山西 博幸  九州大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20240062)
大石 京子  九州大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20110835)
久場 隆広  九州大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60284527)
キーワード下水処理水 / 河口干潟部 / 窒素変換 / 一酸化二窒素 / 現地調査 / 硝化 / 脱窒 / 溶存酵素
研究概要

下水処理水を受け入れている河口干潟部における窒素変換機能を明らかにし、窒素変換過程における一酸化二窒素の発生量を把握するために,以下の事項について実施した.
1)過去の研究成果を整理し,一酸化二窒素の発生量を比較検討できるようにした.2)博多湾に流入する多々良川を対象とし,採水,採土・流量観測などの現地調査を行ない,物質収支を得ることを試みた.3)室内実験により一酸化二窒素の発生速度を支配する因子について検討した.
具体的には,既往の研究成果を整理することにより,下水処理水の放流を受ける河川では,揮散する一酸化二窒素の量は下水処理水に含まれている量に大きく支配されること,浸透性のある磯床河川では硝化過程からの一酸化二窒素の生成が支配的であること,揮散は一酸化二窒素の水中濃度の減少をかなり支配することなどが一般的であることを示した.
博多湾に流入する多々良川を対象とし現地調査を行なった結果,流域における窒素の変換はかなり生じており,その中でも底土の機能が卓越していることを明らかにした.粘性底土では脱窒がかなり生じており,一酸化二窒素の生成には脱窒過程が寄与している可能性が高いことを明らかにした.また,底土中の間隙水中の3態窒素の分布から,物質輸送は分子拡散だけでなく,別種の輸送形態がある可能性を明らかにした.さらに、一酸化二窒素の揮散速度が、生成速度にほぼ相当することを明らかにした.
室内実験においては,溶存酸素濃度を低下させると一酸化二窒素の生成がスパイク状に増加することがあることを明らかにした.そして,その原因として脱窒のための酵素の誘導時間と底土内における硝酸イオンの存在が考えられることを明らかにした.

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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