研究課題
基盤研究(B)
医療機能の高度化や患者の高齢化に伴って、医療概念が多様化してきており、医療施設の機能分化が進むなどの変化が起こっている。そうした変化に対応した医療施設環境評価手法の確立が望まれている。本研究は医療環境評価の確立に向けて、環境構成要素・患者心理・医療機能の相互関連を明らかにする目的で行った。当初は医療施設類型ごとに検討することを試みたが、相互関連があまりに複雑なために、研究蓄積が多い一般病院を主な対象として研究を実施した。平成9〜10年度には病棟および外来機能について検討したが、平成11年度には中央診療機能(手術部および検査部・放射線部)、物品供給機能について分析した。いずれの場合も部門の運営方式との関わりの重要性が指摘された。また、患者心理と環境評価手法について既往研究を参照して整理した。3年度にわたる検討成果を、病棟機能、外来機能と中間領域、中央診療機能(手術部)、中央診療機能(検査部・放射線部)、物品供給機能、および患者心理と環境評価手法を各章として研究報告書に取りまとめた。部門ごとに精粗はあるが一定の整理ができたので、医療環境評価の実際に結びつけるよう具体化することが、次の研究段階になるだろうと思われる。
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