研究課題/領域番号 |
09450226
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
柳澤 忠 名古屋市立大学, 芸術工学部, 教授 (40023048)
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研究分担者 |
志田 弘二 名古屋市立大学, 芸術工学部, 助教授 (70196385)
青木 孝義 名古屋市立大学, 芸術工学部, 講師 (10202467)
高田 豊文 三重大学, 工学部, 助手 (90242932)
小浜 芳朗 三重大学, 工学部, 教授 (50023304)
宮村 篤典 名古屋市立大学, 芸術工学部, 教授 (20076532)
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キーワード | 人工知能技術応用 / 病院建築計画 / 動線量 / 耐震壁 / 知識モデル / ファジイ表現 / 最適配置 / ニューラルネットワーク |
研究概要 |
1.病院建築計画条件の分析に関しては、手術室などの各部屋を近接させるべき度合いを、動線量に基づく「近親度」で表現し、既存の調査データから数値を設定して、部屋間の相互関係に関する知識ベースを構築した。また、あいまいな知識はファジイ表現を用いて記述した。2.3次元構造の力学的特性の分析に関しては、3次元建物の構造計画では、動的なねじれ特性の評価および保有水平耐力による強度の評価によって、全体構造における力学特性を整理した。更に耐震壁の配置計画問題にこれらの構造特性を制約条件として加え、最小重量設計問題として定式化を行い、Prolog言語を用いて表現した。3.空間モデルと構造モデルによる知識モデルの構築に関しては、空間モデルと構造モデルの統合化を以下の2段階の手順で行った。1)各部屋の配置を、動線量の最小化を目標として決定する。必要であれば、最小解だけではなく、様々な配置結果(満足解)も生成する。2)上記で得られた部屋配置に対して、各種の力学的制約条件下で壁量が最小となる耐震壁の配置を決定する。4.組み合わせ最適化手法の構成に関しては、動的計画法、逐次線形計画法およびニューラルネットワークによって比較的単純な空間の最適化を行い、各種法の比較を行った。計算効率から逐次線形計画法による方法が現段階では最も有効であるが、平面計画のエスキス段階のように、条件を満たす多数の配置結果を要する場合は、ニューラルネットワークも有効な最適化手法であることを確認した。壁配置計画では、解の正確さ・計算効率から現段階では分枝限定法が最も有効であると考えられる。5.一次元の施設配置問題に関しては、病院の廊下に沿うナ-スステーション、便所および避難階段の配置計画を一次元最適配置数理計画問題にモデル化し、定常的な入院患者分布に対する利用距離最小の規範に基づくこの問題の理論解を誘導するとともに、数値シミュレーションのためのプログラム開発を行った。
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