研究課題/領域番号 |
09450244
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 滋賀県立大学 (1998-1999) 京都大学 (1997) |
研究代表者 |
曽我 直弘 滋賀県立大学, 工学部, 教授 (80026179)
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研究分担者 |
吉田 智 滋賀県立大学, 工学部, 助手 (20275168)
松岡 純 滋賀県立大学, 工学部, 講師 (20238984)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | ガラス / 破壊 / 低速クラック進展 / オキシ炭化物ガラス / ケイ酸リチウム / 活性化エネルギー / 蛍光 / ウェルナー線 |
研究概要 |
無機ガラスの引張り応力下での破壊時の非脆性挙動に関しては、過去に殆ど報告例が無いため、本研究では多様なアプローチ、非脆性挙動の本質的描像を捉えようとした。これにより、以下の結果が得られた。 ソーダ石灰ガラスと異なり大きな非脆性挙動(塑性変形)を示すことが知られているホウ酸塩ガラスの水分子存在環境下の低速クラック進展挙動を調べ、ケイ酸塩ガラスとは対照的に、ホウ酸塩ガラスではある応力拡大係数以下で,見かけ上は進展速度が応力拡大係数に依存しないクラック進展挙動を示すことを見出した。 ゾル-ゲル法で作製したシリコンオコシン炭化物ガラス繊維の強度測定から、繊維中の遊離炭素依存量の減少と、それに伴う熱処理のSic結晶生成量の減少が、強度上昇をもたらすことを示した。 ケイ酸リチウムガラスとソーダ石灰ガラスの破壊挙動を不活性雰囲気下で測定し、その温度依存性を調べた。組成間でクラック進展速度の応力依存症は全く異なっており,またクラック進展活性化エネルギーが全く異なっていた。 ガラスのモデル物質として、希土類ドープアルミノケイ酸塩結晶であるヘキサセルシアン結晶を用いて、破壊に伴うエネルギー放出過程を調べた。破壊に伴い希土類のf-f遷移に対応した蛍光が見られたことから、破壊時に破壊エネルギーの一部が紫外線として放出され、それが希土類を励起して発行させるものと考えられた。 ガラスの低速クラック進展挙動の新しい測定方法として、Doubli-Cleavage-Drilled Compression試験片をクラックが進展する途中で試験片側方から超音波発振子でパルス状に衝撃を加え、破面にウェルナー線類似の形状にマーキングを行う方法を開発した。10^<-5>m/sから10^<-1>m/sの広い範囲でK_I-V曲線が正確に求められた。
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