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1998 年度 実績報告書

強誘電体を配合した炭素繊維強化複合材料の力学エネルギー減衰特性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09450250
研究機関東京工業大学

研究代表者

住田 雅夫  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (30016654)

研究分担者 浅井 茂雄  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (80212463)
渡辺 順次  東京工業大学, 工学部, 教授 (90111666)
キーワード気相法炭素繊維 / 強誘電体 / 3成分複合材料 / 力学的損失正接 / 多重パーコレーション / 減衰特性 / 有機誘電体 / モノドメイン構造
研究概要

1. 気相法炭素繊維(VGCF)、強誘電体粒子(チタン酸バリウム,BaTiO3)、低密度ポリエチレン(LDPE)の3成分複合材料を作製し、動的粘弾性測定を行い、複合材料の力学的損失正接を炭素繊維の体積分率、および複素弾性率測定周波数の関数として測定した。
(1) 混練した混合物をシート状に成形して、電気伝導度を測定し、炭素繊維の充填量によって、電気的絶縁体、導電経路形成途上試料、導電経路形成試料(電気的導電体)がそれぞれ気相法炭素繊維体積分率で0-3%、3-7%、7-15%であり極めて特徴的な多重パーコレーション挙動を示す。この3種の領域は減衰特性において特徴的な変化を宗すことがわかった。
(2) 複合材料の動的粘弾性特性を測定し、γ緩和領域、主分散(β緩和)領域および結晶分散(α緩和)領域の力学的損失正接(tanδ)の数値を求めた。
以上の結果、α緩和領域の高温側の温度域で損失係数が最大になるのはVGCFが8%のところであり、パーコレーション領域で且つ安定な導電鎖路形成の直前のところであることが判明した。さらに力学→電気→熱というエネルギー変換効率は測定周波数に強く依存し3HZから100HZに増大するに伴い損失効果が減少することから高分子と強誘電体の界面の結合状態に大きく依存していることが判明した。
2. VGCF、有機誘電体(スルフェンアミド系添加剤DZ)、塩素化ポリエチレン(CPE)の3成分複合材料では主分散域の損失係数は測定周波数50HZで炭素繊維無添加のものが最も大きく微小サイズの有機誘電体めモノドメイン構造の形成が認められた。主分散域以下の温度領域では炭素繊維の充填量とともに損失係数の増大が観測された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 住田雅夫: "有機ハイドブリッド材料の可能性" ポリファイル. 35. 56-59 (1998)

  • [文献書誌] M.Sumita,et al.: "Selective location and double percolation…" Materials Letters. 36. 186-190 (1998)

  • [文献書誌] M.Sumita,et al.: "Morphology and Electrical Properties of Short…" J.Appl.Polym.Sci.69. 1813-1819 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2014-01-17  

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