• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

スペックル干渉法による塑性変形過程の時空間観察

研究課題

研究課題/領域番号 09450265
研究機関埼玉大学

研究代表者

豊岡 了  埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (90019753)

研究分担者 張 青川  埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (00292649)
門野 博史  埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (70204518)
加藤 寛  埼玉大学, 工学部, 教授 (80107375)
キーワード非破壊検査 / 劣化診断 / スペックル干渉法 / 塑性変形 / 破壊 / すべり帯
研究概要

機械構造材料の非破壊検査および劣化診断には、基本的な現象として塑性変形の基礎過程の解明が急務であり、そのためには時空間における塑性変形の進展挙動の観察と計測が必要になる。本研究はまさにこのことを実現するための基礎的研究である。初年度は主として既存の装置を使い、データ処理法に改良を加え、炭素鋼、低合金鋼、アルミ合金など代表的な構造材の塑性変形の進展過程の観察を行った。焼き入れ焼き戻し、または焼きなまし処理を施したこれら材料の引っ張り試験において、降伏点を越えて塑性域に入る段階から非常に特徴的なすべり帯が明瞭に観察できた。すべり帯の発生、試験片内の掃引と回転、欠陥や介在物によると思われるひずみの集中などの現象を動的に捉えることができた。これらの結果により、塑性変形過程においてはひずみがすべり帯に局在しかつすべり帯が材料内部をある規則にしたがって運動することによって塑性変形が進展していくことが実験的に明白に捉えられた。このことにより、材料の劣化診断および破壊予知を実時間で行なうことの可能性が拓けた。これらの成果はすでに内外で注目され、本年6月にハンガリーで開催される応用光計測に関する国際会議において招待講演として発表する。
2年度以降は、(l)データ圧縮法とパターン認識のアルゴリズムを導入した特徴抽出とMPEGによる動画作成、(2)位相解析アルゴリズムを導入した高精度定量化、(3)新規に購入した固体レーザを導入した移動可能な計測システムの構築、(4)メゾカ学に基づく塑性変形波動理論の検証、(5)実用的は非破壊検査法または材料劣化診断法の確立、などを進めていく予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 河野達平、 スプラッペディ、 豊岡了: "レーザスペックル干渉法によるすべり帯の動的観察" 応用・ひずみ測定と強度評価シンポジウム講演論文集. 91-96 (1998)

  • [文献書誌] 豊岡了、 スプラッペディ、 張青川: "Speckle interferometry to investigate degradation processes of stressed solid materials" Proceedings of the International Conference on Applied Optical Metrology. (6月発行予定). (1998)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi