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1998 年度 実績報告書

射出・圧縮による異種セラミックス複合材料の成形法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09450266
研究機関東京工業大学

研究代表者

加藤 和典  東京工業大学, 工学部, 教授 (80016419)

研究分担者 安原 鋭幸  東京工業大学, 工学部, 助手 (70282829)
キーワード成形加工 / 放出成形 / セラミックス / 残留応力による強化 / 脱脂による変形 / 焼結における変形
研究概要

本研究は,焼結特性の異なる異種セラミックス複合材の成形についてまず各材料の焼結特性を明らかにした上で,成形品の表層への圧縮残留応力付与により強度の向上を図る方法を提示するものである.平成10年度の研究では,最初に,新しく問題になった脱脂時に生じるゆがみについて検討し,続いて焼結時の変形と残留応力特性を明らかにした.得られた結果を以下に要約する.
(1) 成形品内には射出成形時に分子の伸縮に基づく残留ひずみが作り込まれ,脱脂工程の昇温時にこれが解放されて大きな変形を生じることがわかった.
(2) 焼結工程における密度の上昇は成形助剤の量に依存するが,アルミナの場マグネシアの添加量を変えたときの焼結速度の差は1,400℃〜1,500℃において大きく,1,600℃では飽和に近づくことがわかった.そしてその結果を近似式で表示した.
(3) 焼結時の応力による変形特性を両端支持梁モデルの変形より測定した.その結果はひずみ速度を応力密度,及び温度による式として表すことができた.
(4) 焼結助剤の量が異なる材料を組み合わせた3種構造の試験片を製作し,焼結後ひずみゲージにより切断前後のひずみ変化の測定を行った.その結果,焼結助剤の多い部分に引張りの残留応力,焼結助剤の少ない部分に圧縮の残留応力が生じることが確認された,この結果は,適当な量の焼結助剤を含む材料を表面に配することにより表面に圧縮の残留応力を付与した構造を作ることが可能であることを示すものである.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Kazunori KATO Y.H.Chung and Naoto OHTAKE: "Die surface slippage property and viscosity of ceramic-binder composites for injection molding" Proc.Int.Conf.Modern mat.Tech (CIMTEC). 481-486 (1998)

  • [文献書誌] Kazunori KATO Y.H.Chung and Naoto OHTAKE: "Physical Simulation for the Evaluation of Welding Defect in Ceramic Injection Molding" Proc.Polym.Process.Soc. (PPS-14). 14. 43-44 (1998)

  • [文献書誌] 加藤和典,中村一成,縄田亮,竹内尚登: "セラミックスの射出成形の焼結特性と残留応力" 塑性加工連合講演会講演論文集. 49. 81-82 (1998)

  • [文献書誌] 加藤和典,鄭湧皓,竹内尚登: "セラミックス成形助剤混合材料のキャピラリー内面のすべりと粘度測定法に関する研究" 成形加工. (掲載決定). (1999)

  • [文献書誌] 加藤和典,鄭湧皓,竹内尚登: "セラミックスの射出成形におけるウェルド欠陥の評価のためのモデル実験法の提案" 塑性と加工. (掲載決定). (1999)

  • [文献書誌] Kazunori KATO,Y.H.Chung and Naoto OHTAKE: "On the defect of voids and rough surface asperity in ceramic injection molding" Proc.Polym.Process.Soc. (PPS-15). 15(発表予定). (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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