研究課題/領域番号 |
09450275
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
早稲田 嘉夫 東北大学, 素材工学研究所, 教授 (00006058)
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研究分担者 |
岡部 徹 東北大学, 素材工学研究所, 助手 (00280884)
山根 久典 東北大学, 素材工学研究所, 助教授 (20191364)
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キーワード | ナイトライド / 窒化物 / 熱力学 / センサー / 相平衡 |
研究概要 |
アルカリ金属窒化物のLi_3NはKCl-LiCl等の多くのハライド塩はこの窒化物に対し大きな溶解度をもつことが知られており、また、窒化物が溶解している溶融塩を電気分解すると陽極に窒素ガスが析出することも確認されている。本研究では、N^<3->イオンの酸化反応を利用して窒素ポテンシャル測定・制御に利用することを目的とした研究、さらには、窒化物電解質を用いた窒素センサーの開発を目的とした研究を行った。具体的には、LiCl溶融塩中に窒素イオンを溶解させ、N^<3->→1/2N_2+3e^-の反応により、窒素を析出させる実験と逆に窒素ガスと金属リチウムを電気化学的に反応させ、窒素イオンを合成する実験を行った。また、気固相反応を利用して、目的の窒化物を多量に合成する手法を開発し、Li_3N、Mg_3N_2さらには、GaNを含む複合窒化物の合成に成功した。現在の段階では、窒素ポテンシャルを制御・測定するには至っていないが、溶融塩中に希土類金属を保持した陰極棒を浸漬し、これに電圧を印可した結果、希土類中の固溶酸素が低減することは実験的に確認した。これは電気化学的な手法による固溶窒素の直接除去の可能性を示唆しており、前述の窒素ポテンシャルを制御・測定技術と組み合わせることにより、窒化物の合成にも適応できると考えられる。
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