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1998 年度 実績報告書

in-situ測定による液中微粒子の付着・脱着メカニズムの分子レベルの解明

研究課題

研究課題/領域番号 09450285
研究機関京都大学

研究代表者

東谷 公  京都大学, 工学研究科, 教授 (10039133)

研究分担者 神田 陽一  京都大学, 工学研究科, 助手 (60243044)
キーワード原子間力顕微鏡 / 吸着層 / 付着力 / 表面 / 表面改質 / 粒子
研究概要

シリカ球形粒子付カンチレバーを原子間力顕微鏡に用いることにより、シリカ粒子-雲母板間およびシリカ粒子-シリカ平板間の相互作用力を直接測定した.その結果、以下のことが明らかとなった。
シランカップリング剤によって疎水化改質した表面間の引力を原子間力顕微鏡を用いて、通常の連続測定モード及び本年度試みた静止測定による結果を比較した.その結果、通常ヒステリシスが現れる長距離引力に対して静止測定ではヒステリシスが現れなかったことから、いわゆる疎水性相互作用力は動的なメカニズムによっていることが示唆された
アルカン溶媒中では、微量の水分の混在で付着力が激増するが、アルコールを混入すると界面活性効果により付着力が減少する。またHLB値の低い非イオン性界面活性剤の添加でも同様の傾向が見られた。HLB値の高い界面活性剤では、長距離引力が発生するとともに表面近傍では吸着層による立体反発斥力が観測された
前年度、アルコール水溶液中の付着力がある相対濃度で極めて大きな極大値を持つという結果が得られたことに対し、極性基の異なるケトン、エーテルで同様の測定を行ったところ、アルコール同様にある相対濃度で付着力の極大が現れることがわかった.これは溶媒分子の疎水基と水分子に関わる局所相分離による架橋力と溶媒分子自身の界面活性効果の競争で付着力が決まることが示唆された。また、分子シミュレーションによりアルコール水溶液中の表面間力を求めたところ、確かにある濃度で引力や付着力が最大になることが確認された

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Ko Higashitani: "Interaction and adhesive forces between surfaces in dioxane/water/AOT solutions measured by AFM" Colloids and Surfaces A. (in press).

  • [文献書誌] Minoru Miyahara: "Evaluation of interaction forces between macroparticles in simple fluids by molecular dynamics simulation" Journal of Colloid and Interface Science. 209. 79-85 (1999)

  • [文献書誌] Minoru Miyahara: "Molecular dynamics simulations of surfactant aggregation on hydrophilic walls in micellar solutions" Langmuir. 15. 578-586 (1999)

  • [文献書誌] Yoichi Kanda: "AFM studies on interaction forces between surfaces in alcohol-water solutions" Colloids and Surfaces A. 139. 55-62 (1998)

  • [文献書誌] Ko Higashitani: "Magnetic effects on thickness of adsorbed layers in aqueous solutions evaluated directly by atomic force microscope." Journal of Colloid and Interface Science. 204. 363-368 (1998)

  • [文献書誌] 東谷 公: "原子間力顕微鏡による固液界面特性のin-situ評価" 粉体工学会誌. 35. 31-39 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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