研究課題/領域番号 |
09450290
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
上ノ山 周 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (50233945)
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研究分担者 |
樽本 淳 綜研化学(株), 研究開発センター, 副主任研究員
山本 一巳 綜研化学(株), 研究開発センター, 主任研究員
仁志 和彦 横浜国立大学, 工学部, 助手 (20262412)
上和野 満雄 横浜国立大学, 工学部, 教授 (70017896)
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キーワード | 断面計測 / 分散懸濁状態 / 懸濁重合 / 精密制御 / トモグラフィー |
研究概要 |
今年度は、まず反応槽内の分散懸濁状態をCTスキャン的に断面計測するための技術の確立に努めた。重合反応装置には、種々のタイプのものが考えられるが、CTスキャン方式による計測器の組み込みの容易さ、制御のための懸濁安定剤・モノマー調整剤の注入の容易さ、さらには生産性効率などを勘案し、本システムには、縦置き円筒槽攪拌型を選定した。 槽を水平に切った、各断面の槽内壁面に電極を複数個設置し、電極間の分極を防ぐため交流電流を用い、隣接法と呼ばれる走査型測定システムの回路設計ならびに製作を行った。反応を伴わないコールド試験として、測定系はポリマーに粒径既知のポリメチルメタクリレート(PMMA)を用い、槽内に張った水中に既知量、分散懸濁させたものの電圧測定を行った。現在、得られた電圧の測定結果を境界条件とし、有限要素法を用いて槽内断面の抵抗分布を解析し、これより、槽内懸濁分散状態の画像として再構成する手法の確立につき検討中である。 以上のことと併せて、モノマーにメチルメタクリレートを用い0.5Lビーカースケールでの懸濁重合反応を行い、翼形状、翌回転数、分散剤の量などが分散状態、最終生成物の重合物物性等に与える影響についての予備的検討も行った。 次年度は本予備的検討を基に、実際の重合場における分散懸濁状態の断面計測に向けて展開していく予定である。
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