研究課題/領域番号 |
09450294
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
後藤 元信 熊本大学, 工学部, 助教授 (80170471)
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研究分担者 |
広瀬 勉 熊本大学, 工学部, 教授 (40037841)
児玉 昭雄 熊本大学, 工学部, 助手 (30274690)
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キーワード | 超臨界水 / 流通反応器 / 下水汚泥 / 蒸留廃液 / 速度解析 |
研究概要 |
下水汚泥などの難分解性物質を含めた廃棄物、有害不用物の完全分解ならびにエネルギー回収のための超臨界水プロセスを開発することを目的とする。本年度は反応を詳細に検討することができるような流通式反応装置を製作し、難分解性物質を含めて酸化反応および加水分解反応による完全分解の可能性の検討、反応支配因子の検討、最適操作条件の探索などを行った。また、触媒等による反応促進ならびに操作条件の緩和の検討をした。さらに、プロセスシミュレションのための基礎的なデータの収集ならびに物性推算法をおw検討した。特に、実験装置においては高圧反応器中へのスラリー原料の連続供給を工夫した。 実験装置は電気炉ならびに溶融塩炉中に設置された管型反応器、スラリー原料供給部、固体反応物分離回収部などで構成されており、ステンレススチールで制作した。実験では下水余剰濃縮汚泥、糖蜜アルコール蒸留廃液、焼酎廃液の分解を行った。酸化剤としては過酸化水素水を用いた。処理後の液相生成物およぴ岡相生成物中に残存する成分(TOC、有機酸、アンモニア、炭素及ぴ窒素含有率)について分析を行った。 下水余剰濃縮汚泥分解では、反応時間が増大するにつれて、液相生成物中に残存するTOC濃度は減少し臭いも無くなっていった。有機酸についても反応時間の増大によって減少した。また、生成する有機酸の主な化学種は酢酸であり、酢酸の分解が律速反応として全体の反応速度に大きく影響していると考えられる。糖蜜アルコール蒸留廃液においても同様の結果であった。下水余剰汚泥分解後の固相生成物中の炭素及び窒素含有率についても、反応時間の増大によって減少がみられた。逐次並発反応モデルと単一反応モデルによって反応速度定数を算出し、活性化エネルギーを求めた。触媒としてルテニウム/アルミナ、チタニアなどを充填した場合は分解が促進されることがわかった。
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