研究課題/領域番号 |
09450306
|
研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
白井 義人 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (50175395)
|
研究分担者 |
山本 修一 山口大学, 工学部, 助教授 (80144921)
酒井 謙二 大分大学, 工学部, 助教授 (50205704)
岡本 正宏 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (40211122)
|
キーワード | 生ゴミ / 乳酸 / 乳酸菌 / 混合培養 / L.plantarum / L.hrevis / 大腸菌 / クロストリジウム |
研究概要 |
家庭から排出される生ごみは都市ごみの25%を占める。さらにその8割以上は水分であり、液だれ、腐敗等その処理に伴う問題も少なくない。我々はこれまでに生ごみの資源化をめざし、特別な菌を接種することなしに生ごみから高い選択率で乳酸を生成できる条件について検討してきた。今回は標準生ごみから乳酸を生成させた際、最終的に菌叢を形成した乳酸菌と大腸菌等、その他の菌の変化について追跡検討したので報告する。 実験には標準生ごみを用いた。50mlの遠心チューブにこれを30g入れ、しっかりと蓋を閉めた後、37℃の恒温槽に静置した。酸生成に伴うpHの変化は、12時間ごとにNaOHを添加することによって7に戻し調整した。菌数はコロニーカウント法によって計測した。寒天培地組成を変えることによって、乳酸菌群、大腸菌群、クロストリジウムの菌数変化を追跡した。最終的に菌叢を形成した乳酸菌については、顕微鏡観察とAPI50乳酸菌同定キットにより確認した。有機酸濃度はHPLCにより測定した。 実験の結果、高い選択率で乳酸が生成されると同時に乳酸菌が急速に増殖し、10^9/ml以上に増殖た。最終的に生ごみ菌叢のフローラを形成した乳酸菌がLactobacillus plantarum とLactobacillus brevisの2種であることがAPI50の同定結果からわかった。発酵期間中、乳酸菌群は増殖する一方、他の菌は増殖なかった。これらより、標準生ごみを試料にした場合、検討した菌種の中では、乳酸菌だけが増殖し、最終的な菌叢を形成することがわかった。
|