1.負極にLi_<2.6-x>Co_<0.4>N、正極にLi_<1-x>Mn_2O_4やクロム酸化物を用いたセルは、優れた可逆性を示し、Li_<2.6-x>Co_<0.4>Nが実際に負極として適用できることが確認できた。その中でもLi_<2.6>Co_<0.4>Nの持つ850mAh/gという大きな容量を有効に利用し、かつ、セルの軽量化を可能にするのはLi_<2.6>Co_<0.4>Nから化学的にリチウムを脱離させた試料である。Li_<2.6>Co_<0.4>N/a-Cr_3O_8セルもLi_<2.6>Co_<0.4>Nの容量を有効利用するのが可能であるが、電位が平均3VとLiMn_2O_4を用いた場合に比べて劣る。 2.電極にLi_<2.6>Co_<0.4>N、電解質にLi_3Nを用いて全固体型セルの作成を試みた。全固体型セルの場合、電極と電解質の界面抵抗が大きいため充放電測定を行うことが出来なかった。しかし、電極間にリチウム金属を挟み、そのリチウム金属からLi_3Nを合成する方法にはまだ改良の余地があり、ペレットを加圧しながらLi_3Nを合成するなど、反応条件を確立することで全固体型セルとしての可能性を有する。
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