研究課題/領域番号 |
09450323
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機工業化学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
高木 克彦 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (60023264)
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研究分担者 |
志知 哲也 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (90293654)
菊田 浩一 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (00214742)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | ホトクロミズム / スピロオキサジン / モンモリロナイト |
研究概要 |
緒言 モンモリロナイト(Mont)粘土層間はイオン交換により、様々なカチオン種をインターカレートすることはよく知られている。単なるイオン交換による取り込みでなく、層間にイオン交換したZn(II)イオンと錯体化が期待されるスピロオキサジン(SPO)の粘土層間でのホトクロミズムを検討した。 実験方法 ヘキシルトリメチルアンモニウムイオンを吸着させた疎水化Montを、SPO(50mol%)とZnCl2(500mol%)の混合物と40h、光照射(300-400nm)しながら攪拌・処理し、SPOの開環亜鉛錯体(着色)として吸着させた。このように作成した粘土SPO複合錯体は、乾燥粉末として取り出した後、蛍光光度計で開環体と閉環体の変化を測定した。 結果と考察 このように作成した複合体は、520nmに発光極大を持つ開環体の亜鉛錯体として吸着されていることが明らかになった。この開環体は、暗所に数日放置しても安定であった。ついで、この開環体を450nmにて光照射すると、次第に520nmの発光は減少し、亜鉛イオンが解離して、閉環体に戻ることを認めた。 粘土に吸着させるときの光照射時間がSPOの粘土への吸着量に及ぼす効果を検討したが、照射時間にはほとんど無関係であることがわかった。また、SPOの亜鉛錯体は、濾液中には溶出しないことから、高い吸着力で粘土層間にインターカレーションされていることが明らかになった。 本実験での結論として、疎水化した粘土層間においてSPOの亜鉛錯体の形成と解離を光により、制御できることがわかった。
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