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1997 年度 実績報告書

キャビテーション壊食の推定法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 09450372
研究機関東京大学

研究代表者

加藤 洋治  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (00010695)

研究分担者 前田 正二  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (60219277)
小村 隆士  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (10010894)
佐藤 徹  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (30282677)
山口 一  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (20166622)
宮田 秀明  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (70111474)
キーワードキャビテーション / 壊食 / 推定法 / クラウド / 気泡 / 衝撃力 / 蒸発 / ホログラフィ
研究概要

従来の壊食推定法は流速やキャビテーション数といった巨視的な量を変化させて壊食量を推定しようとするものであった。最近キャビテーション気泡崩壊時に発生する衝撃力パルスを計測し、その強さや頻度から壊食量を推定する試みが行われている。その場合でも圧力パルスは測定しなければならないから、理論解析のみで壊食量を推定することは出来ない。
これに対し本研究ではキャビテーションの発生から壊食にいたる過程を、それぞれの段階に分け、その物理現象を理解して現象を記述することを考え、これらを結合して壊食推定法を確立しようとするものである。
全体を下記の4段階に分けて研究する。
(1)キャビテーションのパターン、範囲、蒸発量の計測。
(2)クラウドキャビテーションの発生機構、構造の解明。特にクラウド気泡群の大きさと分布の計測。
(3)固体面におよぼす衝撃力分布の計測。その推定法の確立。
(4)衝撃圧に対する固体面の応答。壊食量の推定法の確立。
研究はすべて2次元翼型で行う。翼型は流体機器の基本コンポーネントであり、解析や実験が容易であるのにもかかわらず、一般性のある結果が得られる。
本年度は主として上記の(1)〜(3)についての計測を行い、次のような結果を得た。
(1)光学系を工夫して非定常なキャビティ(実験は定常で行っている)の成長を上方と側面から高速ビデオカメラで撮影し、成長速度から蒸発量を推定した。蒸発速度は、ベンチレ-テッドキャビティの空気流量にほぼ一致した。これは蒸発量が主として流体力学的要因に支配されていることを示している。
(2)翼型に発生するクラウド気泡群をホログラフィ法を用いて計測した。気泡群の大きさと密度分布についての一般性のある式を得ることが出来た。
(3)衝撃力の発生はクラウド気泡群が同時崩壊した時に最も大きく、この現象が壊食発生の主要因であることが確かめられた。また最初のリバウンドより数10μs前に大きな衝撃力が測定され、その理由を調査中である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 多賀谷義典、加藤洋治、他: "キャビティ内温度降下量の計測" キャビテーションに関するシンポジウム(第9回). 83-86 (1997)

  • [文献書誌] 川並康剛、加藤洋治、他: "クラウド・キャビテイ内の気泡分布について" キャビテーションに関するシンポジウム(第9回). 131-134 (1997)

  • [文献書誌] Y.Kawanami, H.Kato,et al.: "Three-dimensional characterstics of the cavities formed on a two-dimensional hydrofoil" 3rd Int.Symposium on Cavitation. (1998)

  • [文献書誌] Y.Kawanami, H.Kato,et al.: "Evaporation rate at sheet cavity interface" 3rd Int.Symposium on Cavitation. (1998)

  • [文献書誌] A.Konno, H.Kato,et al.: "Observation of cavitaion bubble collapse by high-speed video" 3rd Asian Symposium on Visualization. (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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